こんにちは!努力と根性でピアノがうまくなった花緒です。今日は、ピアノがうまくならなくて悩んでいる方のために、「どうすればピアノがうまくなるんだろう」いうことについて考えていきたいと思います。考え方と実践方法を2回にわけてお話ししていきます。ぜひ参考にしてみてくださいね!
今日の質問:何年もピアノを習っているのに全然うまくなりません。どうしたらピアノがうまく弾けるようになりますか?

趣味で長年ピアノを習っている大人の生徒や、子どもがピアノを習っているというお母さんからよく聞かれた質問です。
結論から言いますと、うまくならない理由は2つあると思っています。
- 何も考えずに練習している(課題を把握していない、目標を持っていないなど)
- 練習方法を知らないor考えられない
課題を把握していなければ、何を練習したらいいのかわからないですよね。よくあるパターンが、ピアノの先生に言われた通りに弾いて、言われた通りに練習をしていることに問題があります。

へ???
先生の言われた通りに練習しちゃうまくならないの?
って思いますよね。
ここ、落とし穴だと思うんです。
長年ピアノを習っているのにうまくならない、ということは、同じ練習方法していてもうまくはならないんですよね。ちょっと考えたらなんとなくそんな気がしませんか?
これでうまくなっていれば、今回のような質問はしてこないはずなんです。ということは、これからも同じやり方をしていては現状維持。何も変わりません。
落とし穴から抜け出す方法
まず、自分がどんなピアノを弾きたいのか、考えたことはありますか?ピアノを弾く目的や目標のようなものはありますか?多少なりとも理想があるから、なりたい姿があるから、ピアノをうまくなりたいと思っていると思うので、よく考えてみましょう。
子どもをなんとかしたいと思っている方は、なぜお子さんにピアノをうまく弾かせたいのかを考えてみましょう。合わせてこちらの記事も参考にしてください。
ピアノを弾く目的や目標を考えたら、次に先生に指摘されているポイントを思い出してみてください。
ある程度ピアノが弾けるようになってくると、それ以上上達しない状態に入ります。ピアノを弾くことに対しての基礎編が終わったのです。
次のステップにいきたいのに、先生がそこに気づいていない場合、ずっと同じやり方で指導されてしまいます。また、生徒に考えさせるのではなく、先生の感性や表現をコピーすることが指導方法だと思っている先生もいます。(先生が悪いわけではないのですが、生徒とのズレが発生することは否めません)
自分で考えてピアノを弾くような指導をされていないので、ピアノは考えながら弾くものだとは思っておらず、当然、何も考えずに弾くことになるのです。
ピアノがうまくなりたいと思うのであれば、自分がどう弾くことがうまくなったと思うのか、その定義をはっきりさせ、その目標に近づくための課題を把握していく必要があります。

そんな理屈っぽいことは面倒なんだけど。
と思われた方は、それほどうまくなりたいとは思っていないということです。正直、何事も上達していくには乗り越えるべき壁のようなものがあり、それを乗り越えていく必要があります。
階段を1つ1つ登ったり、一気に3段抜かしで上がっていったり、時には一旦下りたりすることもあるでしょう。1段上って2歩降りたとしても、登り方がわかればしめたもの。あとは自分の工夫次第でいかようにも登っていけるものです。
みなさんはピアノがうまくなるためのやり方を知らないだけです。先人の誰かが必ずきっかけをつかんでうまくなっています。自分に合った方法は必ずあるし、あとは探して実行すればいいのです。
今一度、ピアノ教室や先生との相性を再確認し、これからの方向性を決めていきましょう。
そんなわけで、2回に分けて、私が考える「ピアノがうまくなる方法」をお話ししていきます。今回はそもそも論で「ピアノがうまくなる」ということはどういうことなのかを根本から考えていきます。
次回は実践編として、「ピアノが確実にうまくなる6つの方法」をご紹介します。
「たった○時間練習しただけでうまくなる!」とか、「簡単にピアノがうまくなる方法!」なんてことは一言も言いません。
基本、徹底的に理解してもらい、徹底的に実践していただくための考え方と方法ですので、ラクしてうまくなろうなんていう考え方はすっぱりと捨ててくださいね。
きっと、この記事の最後辺りでは、ピアノが上手い下手などはもはやどうでもいいことなんだということがおわかりいただけると思います。これまでの固定観念、偏見などは一度フタをしていただき、素直な気持ちでお読みください。そして、ぜひ本気でチャレンジしてみてください。
実践編はこちらをご覧ください。

と思いますよ。
ピアノがうまい・下手って何だろう?

そもそも論すぎてで考えたこともないかもしれませんが、ピアノがうまい・下手について考えていきましょう。
ピアノがうまい・下手はに基準はある?自分の感覚と他人の感覚の違い
では、うまいとか下手って何なんでしょう?考えたこと、ありますか?
言葉の意味はみなさんご存知だと思いますが、ピアノがうまい、ピアノがうまく弾ける、またはピアノが下手という種類の表現って、人の感じ方によって違いが出ますよね。
また、こんな感じの人はピアノがうまい、とある程度まではなんとなく分けることができるのはご想像の通りです。でも、線引きはできませんよね。どこからがうまくて、どこからが下手なのか、なんて決められた基準があるわけでもないですよね。
ちなみに私はピアノが下手だと思っています。自分で弾いてて、たまにものすごく下手過ぎてイヤになることもあります。それは私には理想とする演奏があって、その演奏と比べると下手という表現になるんですよね。
そしてもう1つ。私はピアノは下手ですが、演奏することはとても好きですし、楽しいです。満足のいく演奏ができることもごく稀にありますし、できないことができるようになることも多々あります。
うまくなっているという感覚はありませんし、相変わらず下手だと思っていますが、確実に上達はしています。昔の演奏と比べたら、格段にうまくなっていると今は思います。
そして一応、お仕事として演奏させていただいていた時期もありましたし、 それっぽく弾く方法も知っていますし、技術的にそれっぽく弾くことはできるわけです。
教えていた生徒には、先生みたいに弾けるようになりたい!と思われていたわけです。要するに、自分が思うピアノのうまい・下手と、他人が思うピアノのうまい・下手は違うということです。
自分を含めた人の感覚が作り上げるうまいと下手
なんとなくわかってきたのではないでしょうか?
そう、うまいも下手も、自分を含めた誰かの感覚が作り上げているものです。基準も科学的な根拠もありません。たくさんの人達の感覚が集まって、うまいと下手を分けているのです。
だから、人によってうまいと感じるか、下手と感じるかに差があり、ある人がうまいと思う演奏も、違う人が聞けば下手に聴こえてしまう、という事が起こり得ます。
ということは、まず、みなさんが「ピアノがうまくなるにはどうしたらいいのか?」という疑問を持ったとき、「ピアノがうまい」と感じるのは自分ということになりますよね。
うまく弾かなければいけないの?願望が叶える技術の向上
結構勘違いされていると思うのですが、ピアノを弾くにあたってうまく弾かなければいけないわけではないですよね?
音楽なんですから、ピアノという楽器を使って音を楽しんでいるわけですから、うまく弾く弾かないが問題ではないということは、理屈ではわかっているはずなんです。
が、ピアノを弾くからには、習うからには、「ピアノをうまく弾けるようになりたい!」と願うわけです。この願望があるからこそ、地道に練習をしたり、できない箇所の練習に取り組むモチベーションになったりするんですよね。
憧れが引き込むピアノの世界
また、憧れているピアノ弾きがいれば、「憧れの人のようになりたい!」という一心の思いで、一生懸命ピアノを練習し、結果としてピアノがとてもうまくなることがあります。
もちろん、憧れている人に近づくこと自体、無理難題であることはわかっていても、少しでもいいので近づきたいと憧れる気持ちは、何よりもピアノの練習をするモチベーションになりますので、必然的にうまくなっていく可能性は高いですよね。
例え、自己満足でピアノを弾く結果になったとしても、ピアノがうまくなるきっかけにはなりますし、憧れがあった方がより早く、自分の理想に近い場所まで行けるでしょう。
できる・できないとの違いとは?

言葉の意味として、できる・できないの違いはわかっていますし、うまい・下手とできる・できないの違いも把握していますよね。
技術的なこと
ピアノを弾く上での技術は、実はとてもたくさんあります。何分、5本の指をバラバラに動かすこと自体が無理という人もいますので、練習している課題の技術面がきちんとクリアできているかどうかは、1つの課題と言えますね。
発達的なこと
子どもの場合は、まだ運動神経や脳の機能などが追い付いていない場合があります。レベル別で必要な技術は先生が教えていくので、さほど発達的に無理な課題をやらせることは考えにくいのですが、中には目に見えない発達凸凹の子どもの場合は、配慮が必要になってきます。
器用・不器用的なこと
手先の器用・不器用に関しては、脳の発達や神経の伝わり具合などが関係しているので、訓練でうまくいくことといかないことがあると思います。また、要領がいい悪いという意味での器用・不器用という考え方もできますね。
課題をクリアするために、必要なことだけを把握して要領よく練習をしていける人と、目で見たものを1つずつ、できることもできないことも1つずつ、地道に練習していくタイプの人では、うまく弾けると感じる速度や内容も変わってくるでしょう。
何にでも言えることかもしれませんが、一概に器用がよくて不器用が悪いとは言えないのは音楽の世界も同じだと思います。
習得のこと
今現在までに修得している知識・技術などから判断した場合の、できる・できない。これってできないときはこれから目指す「できるようになりたいもの」ですが、できるようになってしまうと「過ぎ去った過去のこと」に変わるので、新しく「できるようになりたいもの」がでてきます。
1つ階段を上がると見える景色が変わり、見える景色が変わると新しく気づくことがあるわけです。そうやってできる・できないはずっと続いていくので、終わりがないものでもあります。
頻度のこと
頻度はできる・できないに大きく関わってくることですよね。毎日少しでも練習すれば、できないと思っていることもできるようになっていく。毎日練習するから、やり方の改善ができる。
頻度が少ないと、毎回、復習するところ、前回と同じ技術に追いつくところから練習していたのでは、できるに近づくには時間がかかってしまうのは仕方がありません。
できる・できないに関して言えば、頻度はかなり重要な要素だと思います。
練習のこと
ここまでの全てが関係しますが、練習しなければピアノはうまくなりません。これはみなさんの共通認識ですよね。自転車に乗る練習をしなければ乗れるようにはならないのと同じ。
ごくまれに1瞬見ただけでできる人もいるとは思いますが「うまくなる」という意味でいうと別なのかなと思いますね。
やっぱり練習なくしてうまくなることがないのは、みなさまお察しの通りなのですが、ここで大切なのは練習の内容です。
楽譜を見て、見た通りに弾いていたのでは、楽譜をピアノで弾いただけになります。先生に言われた通りに弾いているだけでは、先生のコピーロボットになってしまいます。
自分が何をどうピアノで弾きたいのか、まずはそこから考えてみましょう。
【結論】結局ピアノがうまくなるということは○○が必要だった
何かの宣伝文句みたいですが、うまくなったと感じるには次の5つのことが必要です。
技術的にできることが増えること
言わなくてもわかることではありますが、技術面でできることが増えるとうまくなったと感じることができますね。
感性的に自分が上手くなったと感じること
自分の演奏を客観的に聴きながら弾けるようになると、自分の演奏を評価できるようになります。自分がイメージしていた演奏に近づくことができたら、うまくなってきたと実感できるでしょう。
他人からの感覚で評価されること
あまりおすすめはしませんが、他人からの評価でうまくなったと感じられる人もいます。
私はあまり信用できないので(社交辞令もあるし、本当は思ってもいないのにピアノ上手とか言われると腹が立つので)、他人の評価は信じませんが、自分が信用できる人から認めてもらったりほめてもらうと、うまくなったと感じることもあるでしょう。
時間軸からみた過去の自分との差
これは過去の録音と今の自分の演奏を比べることで、確実な結果を感じることができます。過去の演奏を聴くと心が苦しくなるくらい下手に聴こえたら、現実的にうまくなっていると思いますよ。
自分の理想と現実の差
自分の理想はどこまでいってもアップデートされ続けるので、いつになっても理想の演奏にたどり着かないのが現実ですが、はじめは雲の上レベルの理想だったのが、鳥レベルの理想になったのであれば、ピアノがうまくなっていると思っていいと思います。
差が縮まらない場合は、やり方や課題を再検討する必要がありますね。こまめに課題を修正することで、理想と現実の差は確実に縮まっていきますよ。
振り返り

ピアノがうまくなることについて根本から考えてみました。今まで考えたことがなかったのであればちょうどいい機会ですのでしっかりと考えてみましょう。
「どうすればいいんだろう?」という悩みの大半は、問題を細分化していき根本から対策を考えることで、ほぼ解決の糸口をつかめていると思います。こうなると、もはやピアノがうまいか下手か、というところを重要視しなくなってくると思います。
自分が「ピアノがうまくなった」と感じるには、やることは見えましたね。あとはやってみて自分が何を感じ、何を思うか。うまくなったと思うか思わないか。
ぜひ実践編でスパルタ練習法にチャレンジしてみてくださいね。ピアノが確実にうまくなる方法があなたに合う練習方法だといいなと思っています。
がんばってくださいね!!
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