子どもが発達障害と診断された!親にできる4つの行動とは?

発達障害

子供が発達障害だと診断されると、どうしたらいいのかわからなくなってしまいますよね。大切な我が子がこの先どうなってしまうのか、不安な気持ちに押しつぶされそうになってしまう方もいるでしょう。

今回は子供が発達障害と診断された後、親にできる4つの行動について、私の体験をベースにお話していきたいと思います。

子供が発達障害だと診断されたところでどうなるわけでもない【大前提】

いろんないろの卵

子供が発達障害だと診断されたからと言ってどうなるわけでもないですし、当然、死んでしまうわけではありません。

なんとなく、子供の人生がうまくいかないようなイメージを持っている方が多いと感じますので、デメリットが多い印象を持ってしまうのかもしれませんね。

「発達障害」という言葉が持つマイナスイメージの例

  • 子供の人生、苦労するんだろうな
  • 学校での勉強は大丈夫なのか
  • 就職はできるのか
  • ちゃんと自立できるのか
  • 結婚できるのか
  • 子供は育てられるのか
  • 自分(親)が死んだ後も1人で生きていけるのだろうか

こんなイメージでしょうか。

とてもよくわかります。私も長男が発達障害だとわかってホッとした反面、なぜか長男の人生、お先真っ暗なイメージに押しつぶされそうでしたから。

さて、もう1度、このマイナス方面へ向いているイメージを見てみましょう。

  • 子供の人生、苦労するんだろうな
  • 学校での勉強は大丈夫なのか
  • 就職はできるのか
  • ちゃんと自立できるのか
  • 結婚できるのか
  • 子供は育てられるのか
  • 自分(親)が死んだ後も1人で生きていけるのだろうか

あれ?このイメージ、子供を育てている親全員が持つイメージと同じではないか?と思いませんか?

発達障害であろうとなかろうと、子供が親から自立して食べていけるのか、という子供の将来に対する不安は全く同じなんですね。

「発達障害」の診断は脳のしくみがマイノリティであることを知るためにある

発達障害という診断が出た以上、「一般的な」「その他大勢」ではなく「マイノリティ」に属するということを覚えておきましょう。

マイノリティ=少数派ですから、世の中の常識ややり方、方法論などが当てはまらない場合が多々出てきますので、親も子も、自分なりのマイルールを見つけ、行動をしていくことが、生きていくための最適な手段です。

ここを知らずに勘違いしてしまって、「うちの子は他の子とは違うんだ」と悲しんでしまうと、おかしな方向へ行ってしまいますので要注意。

人間なんてみんな違うんですから、全員が全員全く同じなんて有り得ないんですから、誰しも何かしらのマイノリティを持っているんです。

それを、個性とか性格とかいろんな呼び方でカテゴリ分けするから、わかりやすいわけですよね。発達障害もそんなカテゴリの1つだと考えるとわかりやすいと思います。

脳の仕組みは目では見えないからこそ理解されることが重要

なぜなら、発達障害は脳の仕組みの問題。脳機能の問題。目で見えませんよね。

もし、理科の実験で習った豆電球の回路のように、発達障害の脳機能が見えれば、「そういうことか」と理解しやすいかもしれませんが、現実は見えないのです。

だから、人は目で見れるもので判断するし、喋った言葉や行動、顔の表情で判断するしかないのです。

そうやって判断した結果、その他大勢の脳の仕組みとは違う、発達障害というカテゴリの脳機能を持っている子供ですよ、と医師の診断を受けた、ということになりますね。

ですから、発達障害だった・・・・最悪・・・・ではなく、うちの子には、発達障害という個性的な特性があるんだな、というように考えていけばいいということになります。

発達障害と診断された子供にできる親の4つの行動とは?

泣いている赤ちゃんを抱っこする親

長男が発達障害の診断を受けてから約8年、たくさん発達障害の勉強をして、いいとされている対処法をたくさん実践してきました。

その結果、子供が発達障害だと診断された場合、親が子供にできると思う行動を4つにまとめてみましたのでご紹介します。

(もちろん、先生やおじいさんおばあさんなど、お子さんと接する方全員に当てはまります。)

4つの行動

行動1:発達障害という診断そのものを受け入れる

行動2:子供の様子を細かく観察する

行動3:本やネットをうまく使って発達障害の知識を増やす

行動4:子供に合うと思う対処法をどんどん実践&改善する

1つずつ詳しく説明していきましょう。

行動1:発達障害という診断そのものを受け入れる

発達障害という言葉には「障害」という文字が入っているので、抵抗を感じてしまう方もいるでしょう。発達に障害があるという言葉の意味を理解していくには、ある程度の時間が必要だと思います。

「障害」と診断されたからといって、お子さんが生まれてから今までの日々とこれから過ごす日々が大きく変わるわけではないんですよね。

でも、これまで「どうしてだろう」「なんでだろう」と感じていた違和感の原因がわかったことで、これから過ごす日々をいい方向へ変えていけると思うのです。

まずは発達障害であると医師から診断された事実。

その事実を「そうだったのか」と思ってみましょう。

イヤ、うちの子は発達障害ではない、そんなはずはない、と思いたい気持ちが残っていても大丈夫。人間、そんなに急に変われませんから。

あとは知らないことを知っていくことで、少しずつ落ち着いてきます。

親だって人間ですから、いろんな思いや感情を抱えて当然。その思いに振り回されて子供に八つ当たりしないように自分をコントロールできるようになることが最終目的です。

「子供の発達障害を受け入れる」ということの目的は以下の3つが挙げられます。

  • 親であるお父さん・お母さんの気持ちが少し軽くなる
  • 子供の行動を否定ではなく、肯定していける
  • 大人の常識や固定観念ではなく、子供そのままの姿に気づける

「受け入れなきゃ」と無理に思う必要はなく、なんとなく時間とともに「受け入れる」ことの意味がわかってきます。

実際、1年くらいかかってやっと少し受け入れられるようになる気がします。

行動2:子供の様子を細かく観察する

実は、子供の行動・言動・表情・反応などの様子を細かく観察することは、ある意味難しいことでもあります。

「ある意味」と表現したのは、子供の様子を見ていると、いちいち注意したくなるからです。

子供の行動には意味がある!理由と原因を知るための観察

周りで接する人は、まず子供をよく観察してみるといいでしょう。

こちらが注意したくなる行動を、なぜ子供はやっているのか?その理由を、知ることから始めます。

  • 毎回、水が入ったコップをさかさまにして、水を全部こぼす
  • 店や教室から何度も抜け出す
  • 壁に何度も頭をぶつけ続けている
  • 1日に何度も奇声を発する

いつ、どこで、どんな時に、何をしているのか、どんな様子なのか、どのくらいの時間続いたのか、その後何をするのか、などなんでもいいので気づいたことを記録しておくといいですよ!

1回の観察時間は短くてOK。

回数が増えてくると見えてくることが増え、子供の行動がつながり、わかってくることがあります。

そこから解決の糸口になるようなことを思いついたりもします。

やめてほしい問題行動の原因がわからないままですと、何度注意しても、何度説明しても、何度言い聞かせても、お子さん本人にはおそらく伝わっていません。

注意するよりも、こうした方がいいという正しい行動を教えていくために、まずは現状を観察してみましょう。

注意点

●頭を壁にぶつけるなどの自傷行為をしている場合は、時間計測よりも衝撃を和らげる工夫をしてあげて下さい。私は、枕を取ってきて、長男の頭と壁の間に挟みました。

●命の危険がある場合は、観察はせずにすぐに強制終了しましょう。大きなお子さんで1人では抑えられない、支えられない場合は、周りの人に助けを呼んで下さい。

行動3:本やネットをうまく使って発達障害の知識や情報を増やす

インターネットで情報収集

現代ではインターネットがありますので、いくらでも情報を調べる事ができます。

「うまく使って」と表現したのは、インターネットでは、今の自分に必要ではない情報まで見えてしまうので、そのような情報を避けて必要な情報だけを得られるように工夫するという意味です。

子供を受け入れて理解していくための情報収集なのに、今の時期には必要のない後ろ向きな情報まで知ってしまう必要はありません。

人間は1人1人みんな違うのですから、ネットで書かれていた内容が自分の子供に当てはまらない事もありますよね。

その辺の取捨選択をしっかりとして、必要な知識を得ていきましょう。

本で情報収集

本もたくさんの本が出版されていますし、通販で便利に手に入れる事もできますので、うまく使って勉強していきましょう。

初めての場合、何を読めばいいかわからないと思いますのでこちらの記事を参考にしてください。漫画とかが読みやすいと思います。

手当たり次第でもいいので読んでいくうちに、同じ情報がかぶってきますので、次第に読む本の傾向は変わっていきます。

例えば、自閉症という言葉でも、「高機能自閉症」「自閉症スペクトラム」では意味合いが違ってきます。

疑問に思う事をどんどん掘り下げて勉強していくうちに、発達障害の知識が増えていき、対処法を増やしていく事が一番の目的です。

個人のブログで情報収集

私のように、発達障害のお子さんと接する方が書いているブログを参考にするのも良いと思います。ブログの場合、大半の人が体験談を書いているので、現実的な実証結果を得られる貴重な情報源です。

また、発達障害なのは自分の子供だけではない、辛い思いをしているのは自分だけではない、という思いを共有する事ができます。

私も受け入れてみよう、理解するように努力してみよう、頑張って向き合ってみようと思えるような力を発信しているブログに出会う事ができると、一時期を救われる事もあります。

あくまで個人で書いている体験談については、情報に流される事なく、自分の中にうまく変換して必要な所だけを受け取って下さいね。

私の情報も、同じようにうまく利用してくださいね。

行動4:子供に合うと思う対処法をどんどん実践&改善する

行動3でインプットした情報から、お子さんに合うと思う対処法を実践していきます。

実践していかないと何も変わらないので、実験だと思ってどんどん実践してみた方がいいと思いますよ。

長男が発達障害と診断されたばかりの頃、発達検査をしてくれた心理士さんに最低限の対処法を教わりました。

例えば、パニックを起こしてしまって動けなくなっている場合、パニックを起こしている原因となっている対象物・対象の人を長男の視界から消す、という方法がありました。

弟とのケンカがきっかけでパニックを起こした場合、弟には部屋から出てもらい、長男の視界に入らないようにしています。

今はパニックこそ起こさなくなりましたが、ヒートアップして収集がつかなくなりそうな場合、怒りがマックスに達して喋れなくなりそうだと感じた場合など、対象物や人を長男の視界に入らない配慮をしています。

例を挙げ始めるとキリがないので1つにしておきますが、どんどん実践して、お子さんに合うように改善していきます。

お子さん用の対処法にカスタマイズしていくんですね。

この作業により、私が実感したことは以下の4つです。

  • 子供と接する人の理解が深まる
  • 子供の行動の一部始終にイライラしたり腹を立てる事が少なくなる
  • 子供が怒られる回数が減る
  • 親が前向きな思考に変わる

お子さんにとっても、接する親にとっても、メリットが大きいと感じています。

お子さんの成長に合わせて、対処法も成長していきます。対処法が1つ成長した時、ある意味達成感のようなものを感じ、またお子さんの成長を細かく感じることができます。

振り返り|発達障害の診断で子育てのヒントが増える

笑い合う親子

発達障害と診断されても落ち込んでばかりはいられませんね。

私も今日まで8年近く、発達障害である息子と共に毎日を過ごしてきたという実感があります。

やれる事は精一杯やってきた、と思っているので、後悔もありません。長男は「オレ、発達障害で良かった」と自慢気に言えるまでに成長しました。

診断されたばかりの頃は泣いてばかりいた私ですが、長男と長男の特性に向き合う事で、明らかに良い方向へ進んできたと思います。

今日の振り返り

行動1:発達障害という診断そのものを受け入れる

行動2:子供の様子を細かく観察する

行動3:本やネットをうまく使って発達障害の知識を増やす

行動4:子供に合うと思う対処法をどんどん実践&改善する

お子さんの特性を受け入れられない、どう対処していいのかわからないと思っているのであれば、ぜひこの4つの行動を試してみて下さい。

何もやらずに日々を過ごすよりは、いい方向へ向かっていけると思いますよ。

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