子どもの発達障害を周りにカミングアウトする理由・しない理由

発達障害

子供が発達障害の場合、カミングアウトした方がいいのか迷ってしまいますよね。

今回はママ友や親など、子供の発達障害をカミングアウトした方がいいのか、しない方がいいのかというナイーブな問題について、私の体験を交えた解釈をおはなしします。

子供の周りの人へのカミングアウトについて悩んでいる方の参考になればうれしいです。

子供の発達障害のカミングアウトを迷う本当の理由とは?

私は、長男が小3くらいまでは本当に信用できるママ友にしか話しませんでした。ママ友や親に、子どもの発達障害をカミングアウトするのか・しないのか。本当にナイーブな悩みですよね。

カミングアウトをするかしないか、正しい答えなんてない

例えば、私が「カミングアウトした方がいいですよ」と言った場合、みなさんは「わかりました」と言ってカミングアウトするのでしょうか?

しませんよね?

現時点でカミングアウトをしない理由が、自身の中にあると思うのです。

ちなみにカミングアウトはしなくていいと思います。逆にしても全然問題ないと思いますし、もしカミングアウトして何か問題が起きるのであれば、その付き合い自体をやめてしまえばいいと思います。

カミングアウトをした方がいいのか、しない方がいいのかが問題なのではなく、カミングアウトしたくない理由が何なのか?を考える方が先です。

ここが解決しない限り、カミングアウトの話は先には進みません。

【関係性から考える】子供の発達障害をカミングアウトをする対象はどんな人?

では、カミングアウトをしたくない理由を考えるにあたって、対象となる人にはどんな人がいるでしょうか?

  1. 子供と家族
  2. (子供の親の)実父母・義父母
  3. (子供の親の)兄弟・義兄弟・親戚
  4. クラスメイト
  5. クラスの保護者・ママ友
  6. 学校の先生・習い事の先生

カミングアウトをする必要がある人・必要がない人に分ける

これから子供が生きていくにあたり、関係が深くなる人、蜜に接する人、会う頻度が多くなる人が出てくると思います。

  • 家族
  • 学校の先生
  • 子供と関わりが多い大人

最低限、家族と先生、そして習い事の先生やよく会う実父母や義父母など、子供と接する頻度が多い大人には、必要に応じてカミングアウトしておいた方がいい場合もあることは確かです。

カミングアウトした後、理解して受け入れてくれるかどうかはまた別の話なので、別記事で詳細を書きますね。

人にどう思われるかが気になることが本当の理由なのではないか?

やはり一番気になることが、カミングアウトすることで、周りの人にどう思われるのかが気になって、怖くて言えない、ということでしょう。

  • 変な子って思われたくない
  • いじめの対象にされそう
  • ママ友にもう仲良くしてもらえないのではないかと不安になる

偏見なんですけどね。実際は関係ないのですが、そんな不安にかられてしまって、カミングアウトを迷うこともあるでしょう。

発達障害への偏見からカミングアウトが不利になった過去の体験談

ちなみに私も、長男が保育園時代のママ友にカミングアウトしたところ、そのママ友と長男がケンカになると、「発達障害なんだから長男が悪いんでしょ。」と不当な責めに遭い、以来、怖くて誰にも言えなくなりました。

そのママ友とは絶交しましたが、よくわからない偏見って恐ろしいんだと身に染みて体験したんですよね。

信頼できるママ友だけにカミングアウトをした時期

長男が小3くらいになると、だんだん周りの子も長男も成長してきて、私も長男への理解と対応ができるようになりました。

発達障害であることで、学校生活や社会生活で困ること、他の大人の人とどう接していけばいいのかなど、少しずつわかるようになってきました。

その頃は、信頼できるママ友に長男が発達障害であることを話すようになりました。当時は2人だけ。

今では誰にでも長男の発達障害のことを話しています。

周りへのカミングアウト問題が問題なのは親だけ

正直、周りにカミングアウトするしないの問題は、周りの目を気にする親の問題です。

私の場合は、長年長男と接してきて、「人にどう思われようと関係ないか」と思えるようになったから、人に話せるようになりました。

私と長男が自分にできることを精一杯やってきたので、正直なところ、人の目も評価もどうでもよくなったのでしょう。

育児に疲れ切っている時にDaigoの動画をみてかなり励まされた経験あり。これからの自分の人生を有意義に過ごすためにめも読んでみても損はないと思う本です。

子供の発達障害をカミングアウトする理由

子供の発達障害を受け入れ配慮をしてもらうため

子供の発達障害をカミングアウトする理由は、子供の特性を理解し、受け入れてもらい、配慮してもらうことでしょう。

理解がないと、意味もわからずに注意され、怒られることが多い発達障害の子ども達は、自分をダメな人間だと思ってしまいます。

理解を求めても、全く配慮してくれない人もいれば、快く受け入れて全面的に配慮してくれる人もいます。

正直、どちらに転ぶかは相手の方次第という、若干ギャンブルのような感じではありますが、蜜に接する機会が多い方には、極力、理解と配慮を求める努力をしてみた方がいいでしょう。

ワンオペ育児にならないよう子育てを助けてもらうため

正直、子供が小さいうちは、母親1人で子育てをするのはとても大変です。

子育て全般において言えることなのかもしれませんが、ワンオペ育児になってしまわないよう助けを求めるためにも、子供を理解してもらった方がいいでしょう。

夫婦で、義父母や実父母、兄弟や義兄弟などに助けてもらって、関わる人たちが適度にリフレッシュしながら、子供の子育てに関われることが理想です。

子どもの発達障害をカミングアウトしない理由

勝手な固定観念を持つ人も世の中にはいる

接する頻度が少ない人の場合、わざわざカミングアウトをする必要はないと思います。

もちろん、カミングアウトしても構いませんが、発達障害に偏見を持っている人、発達障害とはこういう人という固定観念を持っている人はいないとは限りません。

カミングアウトすることで、その後に起きる事態が面倒になりそうであれば、やめておきましょう。

まずはお子さんの対処、発達障害の勉強、家事、ご自分のリラックスに時間を使う方が有意義かなと思います。

非難のきっかけになる可能性もゼロではない

先程の偏見や固定観念と同じ類のものになりますが、心ないママ友にカミングアウトした場合、ママ友が自分の子供に「○○君って発達障害なんだって?」と、何の配慮もない会話を始めるとも限りません。

そこから始まるやりとりが、子供を取り巻く友達から非難されないとも限りません。

子供同士は、発達障害であろうとなかろうと関係ないのです。

子ども同士は、その子のすべてを個性として捉えます。色眼鏡の使い方をまだ知らない子どもたちなので、その辺りのことは大人の価値観を聞かされることから始まります。

うわさ好きのママ友や、お局系のボスママ、めんどくさそうなママ友には何も話さない方がいいでしょうね。

もしあなたが、人にどう思われるのかが気になっているうちは、カミングアウトは「しないでおく」ことをおすすめしています。

ここだけは押さえよう!発達障害の特性をカミングアウトするときの伝え方

「カミングアウトするときに、なんて言ったらいいの?」と思う方もいるでしょう。「発達障害で・・・」っていうのは抵抗があるみたいなんですね。

私は「実は長男は発達障害で、自閉症とADHDと学習障害のトリプルなのよ」って言ってます。

そこで、カミングアウトするときは、こんな風に伝えてみたらどうだろう?と思う提案をしてみたいと思います。

特性のみを伝える

「発達障害で・・・」ということに抵抗があるのであれば、

  • こだわりが強くて・・・
  • 忘れ物が多くて・・・
  • 先生の指示がわかっていないみたいで・・・

というように、特性だけを話してみて様子をみるのはいかがでしょう。そのまま話しても大丈夫そうであれば、発達障害であることも付け加えてみてもいいのではないかと思います。

事実のありのままを淡々と伝える

診断を受けたことから、診断名、特性や困りごとの全てを淡々と伝えると、意外とあっさり受け入れられることがあります。

もちろん、まったく受け入れてもらえない場合もありますが、その場合は相手の人にも事実を受け止める時間が必要なのでしょう。

その後、対処法や配慮についての話にも持っていきやすいパターンだと思います。

こうして欲しいというポイントのみを伝える

診断名などを伝えずとも、こういう特性だから、こうして欲しいというポイントだけを伝える方法もあります。

予告なしでは行動が切り替えられない子供の場合


伝え方の例1

あと〇分でおやつよ、とか、あと〇分で帰るよとか、事前に予告をしてね


伝え方の例2

次の行動に移る5分前になったら、声を掛けてからタイマーをセットしてほしい

どんな伝え方でもいいと思います。相手の人の性格に合わせて伝えてみてはいかがでしょう。

伝える内容は3つずつ

カミングアウトの内容、配慮のお願いなど覚えていられるもの、実践できるものは3つくらいまでだと思います。

今日は3つにして、来月また3つ、半年後にまた3つ、というように伝えたいことを一気に伝えるのではなく、回数を分けて伝えた方が理解してもらいやすいと思います。

カミングアウトするからには、理解してもらいたいので、より理解してもらえるよう、こちら側も配慮してみるといいですよ。

振り返り|カミングアウトは賛否両論。子供の発達障害に納得していればカミングアウトしても問題には感じないはず

カミングアウトをすること自体、賛否両論です。いいところも悪いところもあり、言って良かったという人と、言わなきゃ良かったという人は必ずいます。

少し厳しい言い方になるかもしれませんが、子どもが発達障害であることをカミングアウトしたことで関係が悪くなるのであれば、それだけの関係だったと思います。

正直、その人個人が、どんな特性を持っていても、どんな障害を抱えていても、その人であることに変わりはありません。

直接関わっていなくても、私たち人間は助け合って、支え合って生きていることに変わりはありません。

だから発達障害であるかないか、は関係なく、困っている人、助けを求めている人に手を差し伸べられる人がどれだけいるのだろう、という方が問題ですよね。

私は長男と関わる人にはカミングアウトしています。

  • 学校の先生たち
  • 習い事の先生
  • 旦那
  • 義父母
  • 実父母
  • 私の姉妹
  • 長男と関わる近所の人

カミングアウトをするかしないか、どちらにしても一番は子供のためになるように、していきたいですね。

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