幼稚園は先生が毎日子供たちに読み聞かせをしてくれますが、中には保護者がボランティアとして絵本の読み聞かせをする園もあります。
幼稚園により、頻度や人数などに違いはありますが、子供達の反応もいいので割と楽しく読み聞かせのボランティアをやっている人が多いです。
今回は、幼稚園で読み聞かせの担当になった保護者の方へ、どうやって読み聞かせたらいいのかわからない、という不安を解決できるポイントと注意点をお話しをしていきます。
幼稚園で読み聞かせをするならこうする!保護者ボランティアが知っておきたい3つのポイント

幼稚園での読み聞かせは、先生以外は保護者ボランティアが読み聞かせをしています。
やっている幼稚園とやらない幼稚園がありますが、読み聞かせに関してはいろんなパターンがあり、読み聞かせをする保護者に任されているのが現状です。
ここでは、幼稚園の読み聞かせ担当になってしまったけれど、読む本がわからない、読み方がわからないという方に向けて、幼稚園での読み聞かせのコツを簡単におはなししていきます。
面白い絵本・人気の絵本を選ぶ必要はない
私の考えで恐縮ですが、まず、幼稚園児の読み聞かせに関しては、絵本を厳選する必要はないと思います。
- どんなパターンの絵本にも触れておく
- 何でも吸収する時期なのでどんな本でも子供は受け取る
幼稚園児向けのおすすめ絵本として、何冊か紹介していますが、正直、何の絵本を読んでもいいと思うのが幼稚園時代。
短くても長くても、子供の興味は多方面に広げられているので、ある程度難しそうなおはなしでも、科学絵本でも、知識を覚えるような絵本でも、何でも吸収する時期です。
厳選するより、何でもどんどん読んで、絵本の世界の体験を増やす方が先かなと思います。
クリスマスや季節・昔話など季節や習慣にポイントをおく
絵本の特徴として、習慣や伝統などをおはなしから知る、つまり「知識の習得」というポイントがあると思っています。
季節や伝統・習慣などを文字で読んだり、言葉で聞いたりしても覚えられませんが、絵と一緒に表現されている絵本なら、とてもわかりやすい。
さらに、まだ体験していない部分に関して、絵で疑似体験ができるというおまけ付き。絵本で仮体験しておくことで、実体験の場に出会った時、「あ、これか」と思えるでしょう。
読み聞かせ絵本を選ぶ時は、1冊は物語、1冊は季節の絵本など、テーマを考えて組み合わせると読み聞かせの効果が倍増すると思います!
園児の反応を気にせず最後まで読み続ける!
子供ですから、気になった事にはすぐに反応します。
- 絵本の近くに寄ってくる
- はなしに興味がないと喋ったり動いたりし始める
- 興味があればおはなしの途中でもはなしかけてくる
読み手が子供にいちいち反応していると、おはなしが止まり、せっかくのおはなしの効果が薄れてしまいます。
読み聞かせ担当になったからには、そんな子供に反応せず、笑顔で読み続けましょう。
下手に読み手が答えてしまうと、おはなしが中断され、子供達の意識もいっきに崩れます。
自由に過ごしてもらう中で読み聞かせをしている、と考え、こちらも反応してイラついたりしないよう気をつけましょうね。相手は子供だということを忘れずに。
小道具や小ネタも効果あり!プチ演出で興味を持たせる読み聞かせポイント

基本的には絵本を読むだけで十分なのですが、ちょっとした小道具や効果音などの小ネタも読み聞かせの効果をUPします。
- 読み聞かせに入る前
- 絵本の切り替え
- 読み聞かせの終わり
- おはなしの効果UP
何回も読み聞かせボランティアをやっているうちに、なんとなく自分がマンネリ化してきたな、と思ったら、ちょっとした小道具や小ネタを使うと新鮮な感じがしますね。
例えば、こんなものをこんな風に使ったらどうだろう?という提案をご紹介します。
小道具と小ネタの種類
- ぬいぐるみ、人形系
- 小さな楽器、音が鳴る物系
- 参考資料、写真などパネル系
おはなしに関連しているものを持っているなら、小道具として使ってもいいですね。
また、絵本がイラストで実物があるようなもの(ロケットとか、現実世界にある同じものなど)は、写真などを拡大コピーして、画用紙や段ボールなどに貼り付け、パネルとして見せてもいいと思います。
使う数や大きさに注意!子供が欲しがって読み聞かせにならない可能性も
やりすぎてしまうと絵本の内容より小道具や小ネタに気が散ってしまいます。
- 小道具の数は少なく
- 使う場面が終わったら見えないところにしまう
この2点を念頭において、うまく活用していきましょう。
始まりと終わりに
おはなしの始まりと終わりに、音を鳴らす、パペットで話しかけるなど、効果的に使うと、読み手に集中することがあります。
もちろん、逆にこの演出が気になってしまう子もいますので、臨機応変に切り替えてみましょう。
おはなしの途中に
ドアと叩く音で、椅子や机、壁などをコンコンと本当に叩く、効果音的なものや、歌なら適当にメロディをつけて本当に歌う、などおはなしの途中に使える小ネタはたくさんあります。
読み聞かせをしていて、なんかおはなしがうまく子供達に入っていっていないな、と感じたら、ページをめくるときに足をトントンならしてみたり、鈴などでシャラシャラしてみると子供がハッと絵本の世界に入れることもあります。
子供の年齢では、知らない単語が多かったりする場合は、うまく小道具や小ネタを使ってみると、知識面の刺激になるのではないでしょうか。
気を付けておきたいポイントは?幼稚園での読み聞かせの注意点

子供の反応を期待して読まない
幼稚園で読み聞かせのボランティアをするのであれば、読みに徹していきましょう。
幼稚園児の子供にとっては、保護者が読むことに期待などしていません。
幼稚園でやっている取り組みの1つとして、保護者の読み聞かせがあるだけで、子供が望んでいるわけではない。
だからこそ、読み手は、おはなしに反応して「笑ってほしい」「楽しんでほしい」と子供の感情を気にし過ぎる必要はありません。
だって、私たちはプロではないのです。絵本を読んでお金をもらって生きているわけじゃない。
あまり難しく考えずに、「この絵本を読んでみた」という程度で十分です。
読み手の感情を押し付けない!子供の自由な反応を尊重しよう
「笑ってくれなかった」「つまらなそうな顔をしていた」という事を気にし始めると、幼稚園のクラス全員に、読み手と同じ思いを抱け!と言っているようなもの。
それは違いますよね。読み点の感情の押しつけになってしまいます。
「絵本の読み聞かせ」だからといって構える必要はありません。固定観念もいりません。読み手も聞き手も、もっと気楽で自由でいい。そう思います。
振り返り|幼稚園児にしかない物の見方を大切に!ポイントを押さえて積極的に読み聞かせよう
とにかく、幼稚園児だからわからないのではないか?と決めつけてしまわないことです。
知らないことの方が圧倒的に多い幼稚園児は、興味関心など好奇心の塊です。
今、子供の年齢で覚えられなくても、聞いた言葉の数は、成長の過程でさまざまな情報とリンクされていきます。
柔軟で自由な発想は、どれだけリンクできる土台(言葉の数)を作るか、で大きな差が出るでしょう。
難しく考えず、家にある絵本でいいので幼稚園の読み聞かせで読んでみましょう。
回数を重ねるごとに自分はどんな風に読み聞かせをやっていきたいのかが、わかってくるはずです。