ピアノを習っていれば、毎年のように発表会がありますよね。
- まだ習い始めたばかりで曲を選べない
- 今のレベルで弾ける曲がわからない
- 弾きたい曲のレパートリーがなくなった
- どうしてもクラシック曲から選びたい
という方の曲選びの参考になるようなクラシック曲を紹介します。
小学生のお子さんが弾くピアノの発表会曲選びに悩んでいる方の参考になればうれしいです。
小学生のピアノの発表会向けに曲(楽譜)を選ぶ場合に気を付けたいこと

ピアノの発表会は、普段のレッスンとは全く違う環境ですよね。
舞台の上でスポットライトを浴び、おしゃれした服装と靴で演奏しますし、人前に出ると緊張もします。
発表会の曲選びには子供の性格や意思を確認&尊重した方がよい
ピアノの発表会の選曲は、極力子供本人が決めた方がいいと思います。
- やらされ感がなくなる
- 自分で決めたことなので納得せざるを得ない
- 自分で決めた方がちゃんと練習する
はっきりしないから、いつまでも決められないから、とピアノの先生や親が決めてしまうと、子供が自分で決めて行動する、という体験ができないんですよね。
難易度レベルの選び方には意思の違いがある
曲を選ぶには、難易度のレベルに合わせた曲を選ぶのですが、習っている先生の方針や、子供の意思の違いにもよって違いがでます。
- 現時点と同等か少し下げたレベルの曲で理想とする演奏を追求するタイプ
- 現時点よりも少し上のレベルにチャレンジするタイプ
- 思い切って憧れの曲にチャレンジして突き進むタイプ
こんな感じになるのではないでしょうか。
もちろん、どのタイプであっても間違っていることはありません。
果敢にチャレンジして、発表会の舞台上で派手に間違えたり、頭が真っ白になって演奏を忘れてしまうこともあるでしょう。
私はそれでもいいと思っています。
そういうことも含めて経験ですし、うまくいかなかったときにどんな行動を取るのか、どうやってある程度の成功まで持っていくのかは、その後の人生の大きな糧になりますからね。
そもそもある程度の曲数を知らなければ選べない
ピアノの発表会の曲決めで、「なんでもいい」と言って自分で決めない子供もいますよね。
その「なんでもいい」の中には、「曲を知らない」から選べない、という原因もあるでしょう。CDでもYouTubeでもなんでもいいので、たくさんの演奏を用意してあげ、聞いてもらえば自分で選びます。
なかなか決められない、はっきり自分の意見を言わないようなタイプの子には、早めにいろんなタイプの曲を聴き始めてもらうだけで、選びやすくなりますよ。
発表会という、いつもとは違う場所とピアノ+緊張で引き算されても、それなりに弾けた、という体験がモチベーションにつながりますので。
ピアノの発表会の曲選びがよくわからないという方は、こちらで詳しく説明していますので読んでみてくださいね。
【初級】小学生のピアノの発表会で弾くクラシック曲レベル別ピアノ楽譜12選

そんなわけで、本当に初心者の頃から弾けるクラシック曲のおすすめを紹介していきます。
レベルについては、厳密に判断できることではないとおもうので、あくまで参考程度で考えてくださいね。
金の星/ストリーボック/4期のピアノ名曲集から
比較的簡単に弾けるワルツでありながら、発表会などの演奏会に向いている曲です。
右手の音域が少し高くなるのと、飾りの音が多く、華やかなイメージ。
私もピアノを習い始めて2年目の小3の発表会で弾きましたが、今思い出しても発表会でちゃんと弾けた感覚を覚えている曲です。
人形の夢と目覚め/オースティン
現代ではお風呂が沸いたお知らせ音楽で有名になった人形の夢と目覚め。初心者でも弾ける曲でありながら、3部構成になっており、徐々に軽快に盛り上がっていくおすすめ曲です。
静かで滑らかな場面、それなりに派手な場面など、発表会向きの構成が魅力的。
表現もつけやすいので、上達の度合いに合わせて完成度を高められる点でも発表会向きだといえるでしょう。
紡ぎ歌/エルメンライヒ
ピアノを習ったことがあるなら、一度は弾いたことがあるのではないでしょうか。発表会でもとても人気のある曲です。
テンポよく軽やかに弾いた方が曲が映えると思うので、ある程度ピアノを弾くことになれてきている子におすすめ。
左手がメインメロディになる箇所もありますので、普段の練習曲とは違う練習が必要になってきます。
伴奏の強弱や、音の切れ目の表現など、意外と丁寧な表現にしないと、うるさく聞こえてしまうので、スキル習得にもピッタリ。発表会を機にスキルアップを目指してみてもいいですね。
チクタク時計/ツェルニー
とても軽やかで楽しい曲です。両手でピアノが弾けようになったくらいの子供にちょうどいい曲なのではないでしょうか。
一応時計の曲なので、あまり遅いと雰囲気が変わってきてしまうかもしれませんが、そこまで速くなくても映える曲。
気軽に弾けるので、発表会ではクラシック曲がいいな、と思っている初級レベルの子におすすめです。
貴婦人の乗馬/ブリュグミラー
軽快で曲映えのする初級者発表会におすすめの曲。テンポ良く進むメロディはまさに「貴婦人」と言う感じですね。
曲の終わりも、チャンチャンチャンと終わりますよ的な感じ。速めに軽快に弾くことが多いとは思いますが、あまり速いテンポで弾けなくても曲としては良き感じにに仕上がるところも魅力です。
ブリュグミラーは「バラード」や「アラベスク」などの有名曲も収録されているので、1冊持っておくとレッスンや発表会での曲選びに重宝しますよ。
トルコ行進曲/ベートーベン
「トルコ行進曲」というと、モーツァルトとベートーベンの2曲が有名ですよね。初級でおすすめするのは、ベートーベンのトルコ行進曲。
本当に簡単に弾ける伴奏でありながら、発表会などの人前演奏にピッタリな明るさや快活さ、重厚感のようなものがあります。
曲の長さも短すぎず長すぎず、テーマのメロディが繰り返されますが、音域であったり強弱などで表現できるため、飽きもないからでしょうか。発表会のピアノ曲としてはとても人気が高い1曲です。
エリーゼのために/ベートーベン
誰もが知っている有名曲ですね。やさしく切なげなメロディでつづられる感動的な曲です。速いテンポで弾く、という感覚ではなく、メロディをひとかたまりとして弾く、という感じ。
伴奏の音域が広く、曲調のパターンも変わっていきますので、スキル的な練習はもちろん必要ではありますが、初級クラスでも十分に弾けるおすすめ曲。
有名すぎて、間違えると完全にバレますが、頭で歌っている感じを音に乗せていく練習にも向いている曲だと思いますので、音のつながりがスムーズに弾けるようになったら、ぜひ発表会で弾いてみるといいでしょう。
カーニバルの舞踏会/ギロック
クラシックカーニバルというタイトルでギロックの楽譜に載っています。ある程度のテンポでピアノが弾けるようになったら、少し華やかな曲にチャレンジしてみてもいいでしょう。
曲としてはとても短いのですが、発表会向きの派手めな曲調が魅力的なおすすめ曲。
1曲だけでも十分に映える曲だと思います。
ソナチネ OP55-1 第1楽章/クーラウ
レッスンでの練習曲集としても有名なソナチネアルバム1から、クーラウのソナチネ第1楽章をおすすめしましょう。
ソナチネアルバムの中でも初級者向けの曲。ソナチネはテーマがあって、展開があって、またテーマに戻るというのが基本パターン。
いろいろな作曲者がいる中でもクーラウの曲は初級向けたくさんありますね。
派手な曲、というわけではないのですが、格調高く気品も感じらるので発表会などでも人気の1曲。ピアノを弾く基礎練習をしっかりやることで、確実に弾けるようになるおすすめ曲です。
ソナチネ OP-36-3 第1楽章/クレメンティ
軽快なテーマと明るい曲調のソナチネ曲。トリルやオクターブの伴奏など、スキルの幅も広がってきます。
私は個人的に和音で構成されている部分が感動的だと思っていて、とても好きな曲です。クレメンティの曲はメロディが覚えやすいので発表会でもよく選ばれているような気がしますね。
この曲は、ある程度の速さがないと曲が映えないので、軽快に音階を弾けるようになった子供におすすめです。
ソナチネ第5番全楽章/ベートーベン
ソナチネアルバム2の10番に載っているベートーベンのソナチネ第5番です。
落ち着いた雰囲気の第1楽章と、軽快でテンポの良い第2楽章。発表会で弾く場合は1楽章が割と短いので、両方弾くといいと思います。
メロディがとてもきれいなので、歌に乗せて弾けるとかなり気持ちがいいのではないでしょうか。余裕があれば、ステージの上で響く自身の音を聞いてみてほしいですね。
私の感覚では、ベートーベンは弾けるようになるまでが難しいと思うのですが、こちらのソナチネ曲は比較的簡単に弾けるベートーベンだと思います。
ソナチネハ長調/ギロック
宇宙を感じさせるような不思議な曲調のソナチネ。ドビュッシーやサティのような異次元のような雰囲気がおもしろく、発表会などでもとても映えるおすすめ曲です。
弾き込めるとかなりかっこよく仕上がるので、曲調が苦手じゃない場合はぜひチャレンジしてみてほしいですね。
がっつりペダルを使う曲ですので、必要でしたら足台なども使ってみるといいでしょう。
振り返り:小学生のピアノの発表会にはクラシック曲を弾いてみよう!

小学生のピアノの発表会におすすめのクラシック曲を紹介してきました。
ピアノを習ったことがある方であれば、弾いたことがある懐かしい曲が多かったのではないでしょうか。
通常のレッスンでも弾くような曲ばかりではありますが、発表会という舞台で弾く1曲は思い出の曲となります。
いろんな候補曲の中から、お子さんと一緒に選曲してみてくださいね!