高校生からピアノを始めるのは遅い?高校生からのピアノの始め方講座【1.考え方編】

ピアノ

高校生からピアノを始めてみたいと思っても、高校生からだと遅いのでは?と思っていませんか?

高校生からピアノを始めても遅くないですし、もちろんピアノは始められるのですが、どうやって始めたらいいのかわからないのではないでしょうか。

いいなあ、やってみたいなあ、ピアノが弾けるようになったらなあ、と思っていてもピアノは弾けるようになりませんが、今、行動に移せばピアノが弾ける確率は上がります。

問題集の問題を1つずつ解いていけば全問解き終わるのと同じ。料理を作るのに、準備して調理をすれば出来上がるのと同じ。

ピアノだからって方法が違うわけではないのです。

問題集は答えを考えて解けば良くて、料理は材料を買って台所で作れば良い。その方法を知っていますね。

でもピアノは、どうすればエリーゼのためにが弾けるようになるのか、その過程が見えません。どうすればかっこいいボカロ曲が弾けるのか、今は知らないだけなんです。

なぜなら、学校ではピアノという楽器の弾き方を教えませんし、授業でも習いません。学校以外の活動として習い事に行くか、親が教えるか、自分で勝手に覚えていくしか方法がない。

あなたには、今までピアノを弾く機会がなかった、ただそれだけです。

ではどうやってピアノを始めればいいの?という高校生の方に、「できる」方法の第一段階として、まずは考え方をお話ししていきます。

高校生からピアノを始めるのは遅い?と思ってしまう理由

リンゴをかじる女の子

結論からお話ししますと、高校生からピアノを始めても遅くないです。ではなぜ遅いと思ってしまうのかを簡単に説明します。

大人が「高校生からピアノを始めるのは遅い」と思っているから

子供の価値観の多くは、環境が影響しています。生まれたばかりの赤ちゃんは、「高校生からピアノを始めるのは遅い」とは思っていませんね。

親や学校の先生、社会がそう思っているからです。幼少期からピアノを始めないと弾けるようにならないと思っている。一般論、固定概念という種類の人が生みだす価値観です。

高校生からピアノを始めるのが遅いと思われている根拠

ピアノが弾けるようになる=ピアニスト並みに弾けるようになる

両手で弾けて、間違わずにサラッとかっこ良く弾ける。リクエストなんかも受け付けてくれる。俗に言うピアノが弾けるイメージはこんな姿です。

この姿と比べて、以下のレベルの人はピアノが弾ける部類には入りません。私も間違えずに演奏することは苦手ですので、この固定概念で言えば、ピアノは弾ける仲間には入りません。

これまでのピアニストの方達の大半が、幼少期から専門の先生についてピアノを習い、音大を出てピアニストになっている。その事例から、「幼少期からピアノを始めないとピアノが弾けない」という固定概念を生み出しています。

幼少期からピアノを始めなくてもピアニスト並みに弾けるようになる

しかし、幼少期からピアノを始めていなくてもピアニスト並みに弾ける人はたくさんいます。YouTubeでもたくさんの「弾いてみた」を投稿されている人がいますが、全員が幼少期から始めたわけではないと思いますよ。

私の知り合いのジャズピアニストは、大人になってからピアノを習い始めています。大学卒業あたりから始め、5年後にはステージで人の心に食い込んでくるような素敵な演奏をしています。

確かに運動神経のつながりの問題や、脳の発達の関係などあるでしょう。小3~小4あたりで神経回路がほぼ大人と同じになると言われているので、その時期までに始めるのと、後に始めるのでは違いがあるかもしれません。

しかし、さして興味もなく親の意向で習っているピアノと、自分の意志で始めるピアノには、上達や演奏の完成度に雲泥の差がつきます。もちろん、自分の意志で始める方が、最終的には雲の上にいきます。

高校生から始めても確実にピアノが弾けるようになる方法はある

過去に高校生からピアノを始めようと思ったがうまくいかなかった人もたくさんいるとは思いますが、その逆もあるということを忘れないようにしましょう。

確実に弾けるようになる方法はたった1つだけ。

あきらめずに目標に向かって練習し続ける

これができれば、高校生からピアノを始めても、自分の理想とするレベルまで弾けるようになります。ちなみに、勉強でもスポーツでも、バイトの仕事でも、何かを成し遂げようとする法則はすべて同じです。

「できなかったら無駄になる」という不安からくるもの

そうは言っても、やってみてできなかったらどうしよう、という不安はつきものです。新しい分野にチャレンジする人はみんな、不安とぶつかります。

ではできないかもしれないと思ってしまう不安はどこにあるのでしょうか?

ピアノにかけたお金が無駄になる

ピアノを習いに行く月謝、ピアノを買った費用、独学用の教材費や音楽ダウンロード代など、ピアノが弾けなかった場合に「お金が無駄だった」と感じてしまいやすいです。

考えかたの問題なのですが、掛けたお金は親が出せば教育費になりますので、無駄にはなりません。自分で出すなら自己投資代。自分のスキルアップのための費用です。

ゲームでスキルを上げるために課金する場合、負けたら無駄になると思いますか?スキルは上がったままなので、無駄ではないはず。

人間も同じです。ピアノを始めようとかけた費用で、ゲームでいうところの経験値が上がりますので無駄にはならないのです。

さらに言えば、「弾けなかった」「できなかった」という判断は、別の手段でクリアできるかもしれないので、結局、無駄にはならないのです。

ピアノにかけた時間が無駄になる

お金の話と同じで、スキルアップと経験値を上げるための大事な時間ですので、時間も無駄にはなりません。

うまくいかなかった、できなかった、という経験を踏まえ、うまくいかなかった方法を1つ消したわけですから、目標にまた1つ近づいているということになるのです。

何分、ピアノが弾けるようになるということは、目に見えるものではなく、数値で測れるものでもないので、先が見えにくい。結果が見えにくい。

だから、無駄になったと思いやすいのですが、実際は1mmも無駄になっていませんよ。

できなかったときに自分が傷つくのは嫌だから

これはあると思います。やっぱり自分にはできなかったな、と思ってショックを受けたくない。だから始められない。

この感覚は、大人になった人達でも多くの方が悩みます。

子供から大人に変わっている高校生という時期では、尚のこと、いろんなことに傷つき、悩む時期でしょう。

傷つくことが嫌な理由

なぜ、自分が傷つくのが嫌なのか。それは経験が足りないからです。

例えば、オバチャンと呼ばれる人達は、何を言われても気にしないで笑い飛ばして跳ね返しますよね。

その位の年齢になると、別に何かができなくても死なないや、ということがわかる。それだけの経験をしてきているからです。

図々しいイメージがありますが、若い頃は違ったのかもしれませんよ。繊細で傷つきやすかったのかもしれない。

でも所詮、食べて、寝て、トイレに行っていれば人は生きられます。この3つは、親が生活費を出している高校生であれば、最低限の衣食住に困ることはないでしょう。

ちなみに「できない」は「やり方が違う」だけです。やり方は人それぞれなんです。同じ文章を読んでも受け取り方が人それぞれ違うように、人が考え出したやり方でうまくいかないことの方が普通です。

人が考え出したやり方を、どう自分に合うように通訳し、行動に変えていくのか。そこが大きなポイントになります。

テスト勉強の方法、部活への参加やバイトへの取り組み、友達関係の方法など、これまで生きてきたスキルがすでにいくつかあると思いますので、それらをベースにピアノを始めれば良いのです。

人からできなかったと言われて傷つくのも嫌

自分が傷つくのと同じ理由です。

はっきり言って、ピアノを始めようとしている人に、これから新しいことにチャレンジしようとしている人に、人が何を言えるの?って話しです。

さらに、ピアノを始めた後も、やめた後も、周りの人はいちいち言うでしょう。

「ピアノ練習してる?」「なんでやめたの?」

要するにやってもやらなくても、続けてもやめても、人は何かを言ってきます。それだけあなたが人気者だということ。あなたに興味があるということ。

人に言われるからと自分の行動を制限する必要は全くありません。自分は自分。人は人です。人の感情まで自分に取り込んでしまうと、自分を押さえてしまうことになりますし、人の感情と自分の感情は別物です。

そこはしっかりと切り分けていくことが、これから大人になる高校生にとって、ピアノを始めるのと同じくらい大事なことになってきます。

振り返り|「できる」方向に考えて練習をすれば高校生から始めてもピアノは弾ける

楽譜が譜面台に乗っているピアノ

ピアノだけではなく何でも同じなのですが、できない方向に考えてやらないことはとても簡単です。大人だって、ダイエット宣言をしておいてすぐ挫折したり、健康のためにタバコをやめると言っておいて人の見えないところでこっそり吸ったりしています、

何かを始めようとすることはとても素晴らしいことだと思っています。やってみたいと思っていたこと、子供の頃から憧れていたことなど、チャレンジすればいいと思います。

ただし、人間には欲があり、ラクな方へラクな方へいこうとします。自分を追い込んで、辛い思いや苦しい思いをしたくない、人から何か言われるようなことは避けたい、そうやって自分を守るのも大切なことです。

それも生きるという意味では1つの方法ですが、全ての難を避けることは難しい。何かしら必ず、嫌なことはあるでしょう。

問題は、嫌だと思うこと、面倒だと思うこと、やめたいなと思うこと、自分がそう思ったことをどの程度本気で考えているかということです。

親が言うから、先生が言うから、友達に誘われたから、疲れたから、お金がないから。

やらない人の大半は、いろんな理由をつけて、人や物のせいにしますよね。でも、人の人生じゃないのですから、やってみたいのであればチャレンジしてみましょう。

自分で考え、決めて行動することで、嫌なことや面倒なことを解決できるようになっていきます。1つずつ方法がわかり、経験を積んでいくことで、見えてくるものがあります。

次の階段を上がったところから見えるもの、それは行動を起こした人しか見えないもの。手に入らないものです。人のせいにすることしか能がない人にはつかめないものです。

繰り返しになりますが、高校生からでもピアノは始められます。やるか、やらないかの2択です。どちらを選びますか?

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