子供のピアノを上達させるために親にできる4つのサポート

ピアノ

こんにちは!子供をその気にさせることが得意な花緒です。子供にピアノを習わせているのに全然上達しないとお悩みの方へ、親にできることをまとめてリストにしました。子供のピアノの上達を願うなら、親がやることは「練習しなさい」という言う事ではありません。まずは親にできること、子供がやることの役割分担を明確にして考えてみませんか?

今日の質問:子供にピアノを習わせていますが、全然弾けるようになりません。家でどうやって練習させたらいいのでしょうか?

ピアノを弾く子供の手

という質問を、ママ友からよく受けます。本当にどう答えていいものか毎回迷ってしまうのですが、要するに親としては、子供が上達した姿を見たいということなんですよね。

あとは、お金を払っているんだから、ちゃんと上達してほしいという親の願いもあるのでしょう。

まず、子供がピアノを習っている場合の練習方法ですが、こちらは先生が指導してくれていると思いますので、先生に聞きましょう。

あえて言うなら、子供の練習については、親が口をはさむことではないのですよね。声掛けとかはある程度必要なのですが、その声掛けも、「練習しなさい」ではなく、「いつ練習する?」とか、「何時に練習する?」という声のかけ方がいいと思いますよ。

もし家でピアノの練習中に、子供が「できない」「わからない」「弾けない」ということを言い始めたら、「そっか、わからまいんだね、弾けないんだね」と子供の気持ちを繰り返せばOK。

子供は親に、解決を望んでいるのではなく、練習してみたのにうまくいかない気持ちをわかってもらいたいだけなのです。

だから、「そっか。頑張ったんだね」ということを伝えれば良いのです。これが親の役目だと思います。傾聴の姿勢と気持ちの代弁。

「間違えた」「弾けていない」「そんな練習でいいの?」という類の言葉は不要です。子供の上達を願うならなおさら、子供の練習方法や練習内容に口を出すことはやめましょう。

親にできることは基本ピアノを習える環境をつくることだけ

ま、でもこの辺りのことはピアノを習わせている親なら知っている方も多いでしょうね。ピアノの先生にもおそらく指摘されていることだと思います。

そうじゃないと、子供のモチベーションが下がってしまうから。

ピアノ教室で先生が一生懸命子供のやる気を上げたとしても、家に返ると親や親せきがやいのやいの言ってしまって、やる気を落としてしまうのは習い事あるあるですよね。

子育て関連において親にできることは、環境を揃えて整えておくことだけだと思います。おそらく本当に子供のピアノが上達してほしいと思っているのであれば、うわべの事だけではなく、根本から向き合って考えていく必要があると思っています。

といっても大して難しい話ではありません。

簡単に言えば、親の固定観念を子供に押し付けるのではなく(毎日ピアノを練習する姿を親が見る、明らかに上達したピアノを親が聞くなど)、ピアノを習っている本質を再確認してね、ということです。

そして、親は子供がピアノを思い切り習えるような環境を用意しましょうね、ということをお話ししていきます。

補佐的なことを付け足すと、これからお話しするピアノを習う目的を理解し、親にできる4つのサポートをやったのに、子供が全く上達しないのであれば、

  1. 子供はピアノが好きではない
  2. 先生との相性が合っていない
  3. 子供とピアノの相性が合っていない

ということになると思うので、今後の習い事継続を検討し直した方がいいと思います。

ピアノを習う目的は「上達すること→達成すること」に焦点を置く

山の上の人

まず、子供がピアノを習う上で達成すると私が思っていることは以下の6つ。

  1. レッスンに通う
  2. 家で練習するルールを決めて練習する
  3. 曲を完成させる(合格する)
  4. 人前で弾くという経験を持つ
  5. ステップアップ(上達)していく過程を体験
  6. ピアノを弾くという技術を習得する

簡単に説明していきます。

レッスンに通う

学校が終わった後、または週末などに定期的に通うということ。習い事をする、ピアノを習うという目的があるにしろ、一定時間の自分時間を使うわけですから、レッスンに通い続けることは、子供にとって習い事をする大きな意味があると思っています。

レッスン室に来ただけでOK。遊びたかったかもしれないし、雨の日なんかは通うまでの道のりも大変ですよね。私は本当によく来たね、といつも思っていました。

家で練習するルールを決めて練習する

自己コントロールに関わることだと思いますが、子供時代はまだまだ目の前の遊び、自分の興味関心を優先するでしょう。それが正解だと思いますが、何かしらの技術を取得する場合は、一定時間、家での練習も必要になります。

レッスン中に子供にももちろん話しますが、そんなに簡単に習慣になるとは思えませんし、今回の相談のように親が苦労するところでもあります。

決めたことを実行することは、子供にとってはある意味、ひとつの試練です。どう向き合ってどう実行していくのか、親子でいろんな試みがあるところですね。

曲を完成させる(合格する)

一つの目標に向かって、達成するということはとても大切なプロセスを経験できることだと思っています。それが例え指練習用のハノンだとしても、音が2つしかないバイエル前半だとしても、合格になって丸をもらうということは、子供の自己肯定感UPにもつながることですよね。

まして、長めの曲や発表会用の曲であればなおさらです。ピアノを弾かなくても生きていける時代に、ピアノの1曲と向き合うということは、とても大切な経験だと思います。

人前で弾くという経験を持つ

発表会とかクリスマス会とかのイベントで、人前で弾くという経験を持つことで、人に聴かせる、自分の思いを表現する、という経験ができます。レッスンで先生に聴いてもらうだけでもいいのです。自分以外の誰かに聴いてもらうということは、コミュニケーションの一種だと思っています。

ステップアップ(上達)していく過程を体験

何事においても、ステップアップしていく過程が一番大切だと思いますが、ピアノを習うとこのステップアップしていく過程を体験することができます。

少しずつですが、必ず上達はしていきます。スランプになることもありますが、上達はしていくと思うんですね。数ミリかもしれないけど。

ですが、ピアノは上達がわかりにくいかもしれません。ゲームのようにクリアするようなことでもないし、できた!も体験できますが、できないもたくさん体験するので、結果チャラ、一応合格はしてもどこかスッキリしないことは多々あると思います。

この上達していく過程を子供にわかりやすいように提示しながらレッスンをするかしないかは、先生のスタンスによって違うでしょう。

また、話したところで、まだ子供が理解できない場合もあるかもしれませんが、レッスンに通っている以上、何かしらの面で上達はしていると思います。

ピアノを弾くという技術を習得する

ピアノを習うと真っ先に求められるのが、技術の習得。しかし、子供の習い事に関しては、そんなに期待できることでもありません。

先程もお話しした通り、レッスンに通っている以上、何かしらの上達はしているはずですが、目に見えた上達、技術の習得ではないかもしれません。それは、親の望んでいる通りではないという意味で、ですが。

しかし、最終的には鍵盤楽器であるピアノを弾く、という技術は習得できます。

子供のピアノを上達させるために親にできる4つのサポート

サポートと書かれた字

ピアノを習える環境を整える

環境を整えるってどんなこと?と思っていると思いますが、割と細かくそろえることもできますし、整えることもできます。

「練習しなさい」という前に、この環境を整えることに力を入れてみましょう。

楽器を用意する

言うまでもないとは思いますが、楽器の用意は親にしかできませんね。家庭環境や経済面を考えて用意していただければいいと思いますが、何もないよりは、何かしらあった方がいいと思います。

いつでも音楽を聴ける環境にする

楽器はどんな親でも大抵は用意してくれますが、盲点になるのがこの「いつでも音楽を聴ける環境にする」というところ。

親が一緒になって聴いてくれ、と言っているわけではなく、子供が音楽を聴きたいと思った時に、CDプレイヤーやiPhoneなどで気軽に聴けた方が当然ですが上達すると思います。

音楽はピアノに限らず何でもいいと思います。好きな歌手の曲でもいいし、イージーリスニング的なものでもいい。

ピアノを弾きたい、音楽って楽しい、という感情を持ってほしいなら、常に音楽に触れられる環境が必須です。

いつでも楽器に触れる環境にする

音楽と同じで、身近に楽器があれば、いつでもリズム練習ができるわけですね。楽器は本物でなければいけないわけではありません。おもちゃで十分。

なんなら箱と菜箸で立派な太鼓になります。段ボールや化粧箱、空き缶などいろんな素材を揃えて叩けば、ドラムもどきは簡単に作れます。

好きな曲を流しながら、リズムを取るために何かを叩く。こういう積み重ねは、継続してピアノに向き合う姿勢にもつながります。

インテリアの代わりに、玄関やテーブルのはじっこなどにおもちゃピアノを置いておくと、積読と同じ効果で、通る度にちょっと触り、ちょっと弾き、と日常になればなるほどピアノのできないは減っていくと思っています。

月謝・楽譜などのお金を用意する

やはり一番お願いしたいところがお金の用意でしょう。月謝や楽器代、楽譜代などを含め、レッスンに通う交通費や発表会参加費など、習い事は何かとお金がかかります。生活に負担がない程度に用意しておきましょう。

基本親が送迎する(小4くらいからは1人で通う)

家から習い事まで遠い場合、基本送迎することを念頭に置いて、送り迎えをしましょう。または雨の日だけでも車で送ってあげましょう。

これは、ピアノのモチベーションが上がらない理由の一つに、火曜のが大変でピアノがイヤに鳴っている可能性があるからです。

例えば、家の目の前がピアノ教室だったら、通う時間と手間がないので、比較的簡単に始められるし、続けていくことができますが、遠いとそれだけでモチベーションが下がるもの。

まだ子供ですので、小4くらいまでは基本送迎をしてあげましょう。

ピアノが上達するお手伝いをする

楽譜を一緒に買いにいったり、課題曲のCDを一緒に探したり、完全サポートという立ち位置に回れば大人がやれることはたっくさんあると思います。

楽譜が読めないなら一緒に読む練習をしたり、リズムが怪しいなら親も一緒に勉強してみましょう。決して教え込むのではなく、親も一緒に練習をすればいいと思います。

振り返り|子供のピアノが上達しないことは親子の新たなチャンスと捉える

ピアノを弾く男の子

子供のピアノが上達しないことは、子供からの何かしらのサインだと考えれば、頭を抱えるような悩みではなくなりますよね。

さらに、親の願いをかなえるための子供の習い事ではない、ということを考えた時、親にできることは環境を整えること以外はないわけです。

親は親にできること、子供は子供にできることに専念するだけで、上達の速度が上がるかもしれません。または、今までなら気づかなかった上達に気づくようになるかもしれません。

親子ともにひとつのチャンスだと思って、ピアノや習い事と向き合ってみましょう。

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