薬は飲む?飲まない?ADHDの子供と薬のはなし

ADHD

発達障害の相談の中でも、唯一といっていいほど薬の話がでてくるのがADHDかもしれません。自閉症に薬はありませんし、学習障害にも薬のようなものはないと思います。

こんにちは!薬は使い方によっては人生を大きく変えると思っている花緒です。今日はADHDの子育てでストレスを感じてしまっている方への対策実践編と、対策として薬を飲むか飲まないかというお話しをしていきます。

結論から言いますと、薬を飲む飲まないの判断はとても難しいということです。その理由としては、薬ですので副作用があるんですよね。まずは薬についてお話ししていきましょう。

ADHDと診断されたら薬は飲んだ方がいいの?病院への相談と処方について

医者

ADHDと診断されている人は、子供も大人も、薬の服用には前向きです。要するに飲んでいる人が多いです。

長男は本人の意志や、私の考えもあり、薬は飲みませんが、「飲んでないの?大丈夫なの?」とママ友に聞かれるくらい、みなさん飲んでいます。

もちろん、薬を飲まなくてもやり方によっては全然大丈夫です。

「薬を飲む」ということは、何かメリットがあって飲むのであって、そのメリットを感じられないなら飲まないし、デメリットが嫌であれば飲まないという選択肢になりますよね。

副作用と薬を飲む理由

副作用は人によってさまざまで、大したことなく薬を飲むことができ効果を感じる人もいれ、ば副作用に苦しんで別の薬に変えたり容量を変えたりしている人もいます。

大人であれば、自分で感じた症状を医者に伝え、ある程度は自分でコントロールすることができますが、子供の場合は正しく症状を伝えることが難しい場合が多いでしょう。

ADHDであることを子供にカミングアウトしていない場合、なぜ薬を飲むのか、副作用で辛い思いをする意味がわからないなど、うまくいかなかった事例をたくさん聞いてきました。

逆に、ADHDの場合は薬で頭の中が整理されるらしく、

  • 今まで怒られていた意味がわからなかったのにわかるようになった
  • 忘れ物をしなくなった
  • 今やらなければいけないことがわかるようになった

など、人によって効果は様々ですが、飲むことでの効果もたくさん聞いてきました。

困りごとだらけで、自己肯定感もモーレツに低くなってしまい、生きる意味など全てにおいて落ちてしまっているのであれば、薬を飲んで自分のせいではないという体感を得るのも一つの対策と言えるでしょう。

ただし、その判断は親と本人が決めることであり、人から勧められたからという安易な理由で飲むものではないと思います。

  • 薬を飲んで何を得たいのか
  • どういう目的のために薬を飲むのか
  • そのためには副作用のリスクがあることをわかった上で決めること

他人の意見を参考に、ちゃんと自分の頭で考えて、自分で決めることだよねってことです。

考え方によっては薬のデメリットとも考えられる

ADHDの長男は、今まで薬を飲む選択はしませんでした。親として薬はいらないな、と思ったのと、長男本人が薬は飲まない(元々自然の食べ物以外はあまり口にしないタイプ)という選択をしたからです。

これは、考え方の問題であり、一概に薬を飲む事でADHDの能力がどうのこうのなるということではないということをご理解ください。

あくまでも、私の考えってことですので。

発達障害は『障害』という名前がついていますが、脳の神経伝達のしくみが違う、脳のつくり?が違う、何かがちょっと人とは違うわけで、そのことで困りごとが起きているわけです。

しかしこの困りごとは、その他大勢をベースに考えた場合の困りごと。本人にとってはADHDの頭で考える世界、見える世界、作り出される世界、発想の世界が普通なわけです。

私の考えが一般論ではないことは百も承知の上でなのですが、発達障害の人がその他大勢の人たちに合わせて生きていかなければいけない、ここが、そもそも違うと思うのです。

もちろん、合わせて生きていかなければやっていけないことが多々あるので、困りごととなっているのですが、少数派である発達障害の人たちに、その他大勢の人たちが合わせてくれることがあってもいいのではないか?と思うのです。

お互いに(という考え方が発達障害の人たちに難しいことは承知の上で)譲り合って、相手を理解しあって、受け入れ合って生きていくことは、やはり理想なのでしょうか?

薬を飲むということは、つながりにくい神経伝達をつなげ、見えなかったもの、わからなかったもの、気づかなかったものに気づく代わりに、つながってバランスが取れた状態ではないからこそ気づいていたものに気づかなくなるのではないか。とも考えられると私は考えています。

判断は人それぞれ/ADHDの薬とその必要性を考える

もちろん、全然そんなことはないさ。薬を飲んでも飲まなくても、頭は常にフル回転してます!っていう人もいるかもしれません。

ただ実際、薬を飲むと眠くなったり、逆に眠れなくなったり、ボーっとしたり、食欲がなくなったり、意欲が低下したりという副作用が出る人もいます。

みんなと同じ神経回路になることを本人が望むのであれば、それは薬を飲んでもいいと思いますが、本人が納得がいかない状態で薬を飲むことは、何か違う気がするなと思うのです。

長男が薬を飲まないという選択に賛成した理由は、数々の困りごとはあるかもしれませんが、今のこの状態が長男なので、そのままでいいんじゃないかな。と思ったわけです。

もう薬を飲まないと生きていけないという状態になったら飲むだろうとか、いや、本当は子供のうちから薬を飲んで、自己肯定感を上げた方がいいんだよという考えなど、ADHDと薬に関しては賛否両論。

長男の自己肯定感は十分すぎるくらいに高いので、必要性も今のところはなし。という判断です。そのような理由で、薬を飲む飲まないは、親と本人の意志で決めることかなと思うわけです。

薬は病院でしかもらえない?ADHDの薬の処方について

長男が処方されていないので、参考程度ではありますが、ADHDの薬は病院でしか処方できません。薬局では買えないということですね。

ということは、ADHDっぽいなとか、まだ診断前だけどとにかく困っているから薬が欲しい!と思っても、薬を服用することはできないわけです。

薬の種類や効果、用法容量など、ADHDの処方には生活に関するいろいろな事柄が関わってくるようですので、医師に希望を正確に伝えて(見栄を張ったりしないで、生活パターンやこだわりなどを正直に)、処方してもらいましょう。

振り返り|薬を飲む飲まないは納得がいくまで考えよう

先生が飲んだ方がいいと言ったから、○○ちゃんも薬を飲んでいるから、ということではなく、副作用も含めて親子でよく考えて薬の服用を決めることをおすすめします。

飲んで合わなければ止めればいいだけの話なのですが、薬が体に合わないと、もうどうしていいのかわからない、という相談を受けたことがあります。

薬を飲んでも飲まなくても、お子さんは自体が変わるわけではありません。

納得がいくまで、自分で調べて自分で考えて行動することで、薬を飲む飲まないについて悩まされることはなくなっていきます。

1つずつ、問題だと思うことを乗り越えていけばいいこと。

これができないからお先真っ暗ではありませんので、お子さんの様子をよく見て、判断してくださいね!

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