ADHDの子供は習い事が続かないと言われてしまう理由とは?

ADHD

ADHDの子供は習い事が続かないと言われているようです。というか、習い事が続かないという理由で、「うちの子、ADHDだからさ」という親に会ったことがあります。

ADHDと習い事が続くか続かないかって関係なんじゃないの?と思っている花緒です。

でも何となく察しがつく部分もあるので、もとピアノ講師の経験から、なぜADHDの子供は習い事が続かないと思われてしまうのか、というお話しをします。

ADHDの子供は習い事が続かないと言われてしまう3つの理由

海辺でブランコをする女の子

まず、ADHDだから習い事が続かないのかというと、それはまた別の問題だと思います。

しかし、特性があってうまくいかないこと、先生や親、友達など周りから誤解されてしまうことも多々あるでしょう。

その辺りで、察しがつくことがあるので、3つお話ししていきます。

ADHDの特性から本人がうまくやれずに辞めてしまうから

辞める9つの理由で1つずつ説明してきた通り、特性的にうまくいかないと思うことはあるわけですね。

  1. 興味がない・おもしろくない・楽しくない
  2. 先生が合わない・先生がイヤ
  3. 仲間が合わない・仲間がイヤ
  4. 習い事の環境・使う道具が合わない・イヤ
  5. 言われた通りにやらなければいけないのがイヤ・納得がいかない・親の過干渉
  6. 自分のやり方を試したい・レベルアップしたい
  7. 通うまでの往復がイヤ・辛い・道が怖い
  8. そもそも人と関わることが苦手・人がイヤ
  9. 今は習い事よりもとにかく遊びたい!

興味がなければやれないこと、先生との相性が関係していること、人との距離感が微妙なことなど、感覚過敏など特性からうまくいかないことは誰にでもあることでしょう。

そういうところを含めて、学校や家庭、習い事などで体験し、経験を積んでいくことができるようになればいいのですが、その辺りがうまくいかないのかな、と思います。

周りからADHDをイメージで取られて、思われたり見られたり言われたりすることで、子供本人や親にダメージが出てしまうことは、少なからずあると思います。

  1. 習い事をする理由や目的は何なのか
  2. その目的を達成するには何をするべきか

そう考えた場合、他人の意見に左右される必要はないのですが、現実、親子で気になってしまうようであれば「習い事をする」ということ自体を先送りしてもいいと思います。

ADHDという特性があるなしに関わらず、特性が理由でうまくやれない子供のうちは、とにかく子供の心をつぶさないことに一番の力を注ぐ必要があると思っています。

習い事で何をやってもダメなんだという気持ちにさせないように、自分がわかるように、自分のやり方に気づけるように、大人がフォローしていけたらいいと思います。

ADHDの特性から先生がうまくやれずに辞めてもらう結果になるから

辞める9つの理由でも何パターンかお話ししましたが、先生にもタイプがありますし、性格があります。人間ですからね。いろんな先生がいるわけです。

だから先生が悪い

ということじゃないですよ。

相性が悪いから辞めるという選択をしてもいいし、相性が悪くてもどう接するか経験する方法もあるし、どっちもアリだと思います。

先生の問題をこちら側で抱える必要はないと思うので、私は辞めていいと思います。合わないと思う先生から学ぶということを、ゆっくり考えてみてから判断してもいいですね。

ADHDのイメージから続かなそうだと世間一般が思ってしまうから

  • 落ち着いて座らない
  • ずっとしゃべっている
  • 人の話を聞かない

などADHDの子供のイメージがありますよね。これじゃ、習い事、無理じゃない?って世の中の人が勝手に思ってしまう。

その子の本当の現実とは無関係にイメージだけが先行してしまうことってありますよね。

ADHDの特徴については、【理屈】ADHDの子供は好奇心でいっぱい!その子の才能の芽をつぶさないために親にできることでお話ししていますが、学校での様子も落ち着きがなければ、習い事を始めたと言っても、大丈夫なの?と思われてしまうのでしょうね。

余計なお世話なんですけどね。

こういうネガティブイメージの独り歩きって、往々にして止められないのですよ。実際、ADHDの子供が辞めてしまう例はたくさんあるわけで、でもそれ以外の人だって同じくらいいると思うんですよね。

でもそこに、

  • 健常者→何も言われない
  • ADHD→やっぱり

こういうイメージってあると思います。もはや固定観念に近いと思う。

子供本人を見ないで、レッテルで判断。最悪です。こういう人達が子供の才能をつぶしていくと結構本気で思っています。

確かにADHDの特性は、習い事が続かない1つの要因になっているかもしれません。

でもそれは、ADHDだからだけじゃないと思います。

だから、レッテルで判断することは危険だし、そういう大衆のイメージが発達障害をさらに生きにくくしていると思います。

振り返り|子供の習い事が続かない理由はADHDの特性だけのせいではない

ボルダリングをする子供

習い事が続かない理由と子供のADHDは切り離して考えていった方がいいです。

特性や先生や環境などの掛け算でおこること。

子供は日々成長しますし、いくらでも変わっていきます。

子供が発達障害と診断されると、何かと発達障害のせいにして考えたくなりますが、

ADHDだから→○○できない

ではなく、他の人と同じやり方ではわかりにくい、理解しにくいところがあるというだけです。

正直、それは、誰だって同じこと。その他大勢と同じ理解力や行動ではないからといって、デメリットに感じる必要はないと思います。

だって、その分、別のところで秀でていることは確実ですからね。そんなところ、全くないという方は、まだ見つけられていないだけでしょう。

発達障害であろうとADHDであろうと健常であろうと、誰にだって人それぞれの方法とパターンがある、ということが当たり前の認知になれば、この手の話はなくなると思います。

ということで、全く気にせず、ADHDの子供と相性が合う先生がいる習い事を、根気強く探してあげましょう。

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