子どもと関わる大人に発達障害の特性を理解してもらえない時の対処法

発達障害

こんにちは!特性を理解してもらえない辛さ、苦しみ、孤独をすべて通り越えて、今では理解してもらえたらラッキー!と思えるようになった花緒です。今日は、お子さんと関わる大人に、発達障害の特性を理解してもらえない時にどうしたらいいのか、ということについてお話していきたいと思います。

今日の質問:子どもの発達障害を実母に理解してもらえません。どうすればわかってもらえますか?

悩んでいる女性

発達障害などの特性がお子さんにある場合、子どもと関わる大人にはその特性を受け入れ、理解して対応してもらいたいものですよね。

特に父親でもある旦那さんや、おじいちゃん・おばあちゃん。要するに義父母や実父母ですね。勇気を持って子どもの特性を話してはみても、理解してもらえない例は多いようです。

結論からお話しますと、1回で受け入れてもらおう、理解してもらおうとは思わない方がいいと思います。「対処法」というタイトルをつけておきながら、それはないだろうと思うかもしれませんが、なぜそう思うのかについて、詳しくお話ししていきますね。

昔はなかったと言われる発達障害|理解してもらうことをまずは期待しない

悩む親子

子どもの発達障害について特性の話をしても理解してもらえない場合、母親は責められてしまうことがあります。

・接し方が悪い(母親のせい)
・しつけが悪い(母親のせい)
・昔はそんなもの(発達障害という言葉や表現)は、なかった


こんな心無いことを言われたらとてもショックだし、自分の接し方やしつけが悪くて発達障害のようになっているのかもしれないと自分を責めてしまう人もいますよね。

私も結構責められたし、最終的には自分で自分を責めてたな。行き場がなくなった・・・

カミングアウトを理解できない・受け入れられないこと自体は間違っているわけではない

実父母でも義父母でも誰であっても、カミングアウトされた事実(お子さんが発達障害であるという事実)について、何を思い、何を考え、どう行動するかは、人それぞれですよね。

私たち親としては、子育てについて相談できる相手だったり、一緒に支援してくれる人がいてくれるだけで、とても安心できるのです。

  • 事実を受け入れてほしい
  • 理解してほしい
  • できれば一緒に子どもを支援してほしい
  • 相談相手になってほしい

しかし、こちらの要望を伝えたとして、その要望に応えるかどうかは相手次第ですよね。相手にもいろいろと都合があると考えてみましょう。

・理解できる内容と理解できない内容があるかもしれない
・『障害』という言葉が胸にひっかかって認めたくないのかもしれない
・誰かのせいにすることで、子どもを思う不安や焦りを解消しているのかもしれない

そして、日々繰り返される子どもの困りごとと蜜に接していない人であれば、状況も良く知らないし、母親がどう接してきているかも知らないことが多いです。
そうなると憶測で考えるしかないから、母親の接し方がわるいという何の根拠もないことを喋ってしまうのかもしれないですよね。
だからと言って母親のせいにされるのは、はなはだ迷惑な話ではありますが、こんな風に考えると理解してもらえなくても仕方がないかなと思うこともできます。

時間が解決する場合もある

あまり好きな表現ではないのですが、時間とともに現実を受け入れられていくことはあるなと感じています。もちろん、頑なに変わらない人もいますけどね。

始めは「そんなはずはない」と思っていた人も、時がたつにつれ、状況を把握し、カミングアウトされた事を次第に真剣に考え始め、「そうなのかもしれない」と思い始め、視点が変わっていくことは十分に考えれます。

だからと言ってこちらが望んだ対応をしてくれるかはまた別の話ではありますが、聞く耳を持たなかった人達でも、時間と共に受け入れていく方向へ変わる場合もあります。

あまり理解してもらえると期待しないせずにいた方が、自分の気持ちとしてもラクになります。

発達障害の特性を理解して自分だけは子供の味方になると決意する

傘を差しだす人

本来であれば、子どもは関わる人みんなで育てていきたいですし、子どもにとって一番いいと思う対応をしていきたいところです。

自分で自分の味方になる

まずは自分だけは自分の味方でいましょう。

心無い言葉に傷ついたり落ち込んだりしてしまいますが、自分までが「私が悪いのかもしれない」と思ってしまうと、行き場がなくなってしまいます。

落ち着いて安心できる居場所がないと、お子さんのケアも難しくなっていきますよね。

子育てハッピーアドバイス の著者でもある明橋大二さんが、教えて、明橋先生! 何かほかの子と違う? HSCの育て方 Q&Aという本に、とても心強い言葉を書いてくれていました。

親の態度は、子どもの行動の原因ではなく、結果なのです。

親は親なりに、いろいろと試行錯誤して、突き放したりもしてみた。でも、それだと、もっとパニックになって、もっと時間がかかってしまうから、最終的に、子どものペースにつきあうようになった。親の行動は、子どもの特性からくる結果なのです。

教えて、明橋先生!何か他の子と違う?HSCの育て方/明橋大二

2019年2月出版で、発売された本なのですが、『親の行動は、子どもの特性からくる結果』という言葉に、心から救われた気がしました。

発達障害の長男の子育てについて、どんなに私の接し方が悪いと言われる事があっても、長男のために負けずに屈せずに試行錯誤を重ねてきた日々を、初めて全肯定してもらった気がしました。

たぶんね、この思いはわからない人には、わかってもらえないかもしれない。でも、自分とお子さんの唯一の見方が自分であれば、ある意味最強でもあると思うんです。だって、自分なら最高の理解者になれますからね。

自分が子どもの見方になる

親はきっと誰でも子どもの見方でしょう。あれこれ口うるさく小言を言ってしまうのも、見方だからだと思います。

できるだけ大人の固定観念は持ち込まず、お子さんのアピールを受け入れ、可能になる方向へ動いてみてください。

蛍光灯で頭が痛くなるなら、お子さんがメインで過ごす場所の蛍光灯を変えましょう。音が気になって集中出来ないなら、ノイズキャンセル機能付きのヘッドホンを買ってみましょう。偏食なら偏食のままでいい。数字がわからないならわからなくてもできる方法はなんだろうと、代替手段を考えます。

おそらく、このお子さんの困りごとに対して解決へ向けて試行錯誤を一緒にやることが「生きる」ということであり、「味方」であると思います。生きる力をつけていくことが、将来への不安を1つずつ解消していくポイントでもあると思っています。

意外とイヤーマフを使っている子供は多いみたい。

子どもの発達障害を相談できる相談機関を探す

相談する女性

私のように、理解者が周りに誰もいない場合、できるだけ相談機関を利用しましょう。今でこそ、長男の発達障害は、親族にも理解され、受け入れられるようになりましたが、私も長男も理解されなかった時期は、本当に親子2人ぼっちでした。(次男を含め3人ぼっち)

この時期、私の方向性が間違っていた場合、誰にも指摘してもらえないと考え、私は無料でできる相談先を全て利用させていただきました。

地域の保健センターに始まり、教育センターの教育相談、幼稚園の担任、学校の担任、スクールカウンセラー、ピアティーチャー、通級の先生たち、私が通っていた診療内科の先生。

全てのところへ子育て相談をして、私独自の思考回路で間違った方向へ走っている場合は止めてもらえるようにお願いしていました。

私のように何か所も相談しなくていいと思いますが、1か所でいいので本音を話せる専門機関を利用することをおすすめします。

発達障害の知識をつけて徹底的に子どもを支援する

サポート

孤立無援になってしまうかもしれませんが、それでも自分にできる支援は精一杯やった方がいいと思います。

私は今まで、思いつくいろんな実験をやってきましたが、後悔は1つもありません。むしろ、本当に本気で長男を支援してきて良かったと思っています。

何の効果もなかった実験ももちろんありましたが、それでも、その時の知識や情報から、自分が思いつく最高の支援の数々を試すことで、親子で乗り越えていこうとする(必ずしもうまくいくわけではないので)ことが大切かなと思っています。

私達の人生だって、試行錯誤ですしね。うまくいくことばかりではない時に、親がどういう対処をするのか、どういう判断をするのか、ということを一番身近で感じるわけですから、これ以上にない教育だと思いませんか?

一緒に考え、行動できるうちはいいと思います。子どものが思春期になったとき、親と一緒に試行錯誤をしたことを思い出して、子どもが1人で行動していけるきっかけになってほしいと思っています。

発達障害だから何だ!成長していく子どもの姿を見ると思うこと

手をつなぐ子どもたち

子どもは年齢とともに成長していきます。発達障害のお子さんも、もちろん成長していきます。他の子どもとは少し違う成長や、かなり遅れての成長になる部分もありますが、確実に成長はしていきます。

ADHDで忙しすぎる日々を送っている場合でも、必ず落ち着く日はきます。自閉傾向があって、空気が読めなくても、読めない空気の中に感じる殺伐としている雰囲気を学習していきます。

そんな姿を見ていくうちに、始めは理解していなかった周りの人たちが少しずつ受け入れてくれるようになることもでてくるかもしれません。

何より、子どもの成長とともに自分も成長していきますので、正直、理解してもらえなくても良くなってきたりもします。

自分と子どもに正直であり、理解してもらえない人をうまくかわしていき、時には子どものために盾になり、そんな風に過ごしていくうちに、「子どもの成長」と「自分の成長」を感じられることでしょう。

なんだ。大丈夫じゃんって安心するときでもあるかな。

振り返り|発達障害の特性を理解するしないはその人次第。理解されないことに落ち込むより、目の前の子どもと向き合おう

花

世の中、本当にいろんなタイプの人がいますよね。みんな、それぞれの思いを持って生きているわけで、何が正しくて何が間違っているかも一概には言えない場合もありますよね。

発達障害の特性を理解してもらえるかどうかも 同じことで、人それぞれの思考で判断せざるを得ない部分もあるとは思います。

理解してもらえないことは、本当に辛い。何も言われなきゃまだいいけど、大抵母親のせいにされるものです。世の中の固定観念なのかもしれない。

だからと言って、周りの固定観念に振り回される必要はありません。結構心をしっかり持っておかないと揺らいでしまうこともあるかもしれないけれど、きっとそれは間違っていないと思います。

周りには期待せず、無理に理解を求めず、専門の相談機関などをうまく利用していきましょう。何よりも、お子さんとあなたの気持ちや思いを一番に考えていいと思いますよ。

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