漢字が書けないってどういうこと?!学習障害に効果的な学習方法はないのか?

学習障害

みなさんは、「漢字が書けない」ってどういう状態なのか、わかりますか?学習障害の特性がある場合、字を読んだり書いたりすること、計算することなどに極端な苦手さがあるようです。

治るものではないこの学習障害、個々にあった工夫した学習方法でなんとか乗り切っている方が多いようなのですが、効果的な学習方法はないのでしょうか?

困りごとは人それぞれなので、効果を期待したり求めてはいけない気がしていますが、何かあるなら教えて欲しい。そんな藁をもすがる思いで長男と試行錯誤してきました。

今回は、学習障害の長男が実際に漢字を書くとこうなるよ、というサンプルと、今までこんな学習方法をやってきたよ(効果あったのかなかったのか微妙だけど)ということをお話ししていきます。

学習障害の中でも得に書字障害に困っている、漢字が書けなくて困っている

漢字が書けないって実際はどう書いちゃうってこと?長男の漢字テストを公開

っていつもママ友に聞かれます。学校公開とかで「ノートちゃんと書いてるじゃん」って言われます。

ということで、学習障害の長男が、毎日の自主勉で健気に漢字の練習をしているのにテストをするとどうなるかをお見せします。

漢字が書けない1
漢字が書けない2
漢字が書けない3

写真の色が悪くてすみません。何となく、こういう感じだというのがわかっていただけたらうれしいです。

基本的に漢字を書こうとすると、一瞬思いうかんですぐ消えるのでわからなくなるのが1つ。

たぶんこうだろうと書いてみると写真のような漢字になるそうです。

気持ちはわかるんだけど、、、、違うのです。新種の漢字もたくさんあります。

長男自身も、今年こそは漢字を頑張ろうと思うらしく、毎日自主勉強していますが、しかもその漢字は間違っていないのですが、ご覧のように全く定着していません。

まずは、漢字が書けないという1つの例でした。

https://kaonoheya.com/ld-ldtoha-tokutyoukonnnan/

字が書けるのに漢字が書けないってどういうこと?学習障害のわかりづらいところ

勉強する人

原因はよくわからないようなのですが、現時点で言われてることとしては、

  • 形を認識できない・視覚的にうまく処理できない
  • 読みがわからなくて書きにつながらない
  • 不器用で書けない

ざっくり過ぎるかもしれませんが、私はこんな認識でした。

参考:「書くのが苦手」はディスグラフィア(書字障害)かも?症状、原因、困りごと、対処法まとめ/LITALICO発達ナビ

努力不足ではない!見えづらく理解されにくい学習障害と学校時代
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長男は形の認識はできると思うんです。キングダム (漫画)を読んでいて、登場人物の名前を全て把握しているので。

中国の歴史なので中国の漢字もたくさんあります。私も認識できていない漢字も長男は全部わかっています。

そして、見ながらゆっくりと書けば写すことができます。この時点で認識に関しては大丈夫かなと。

読みに関しては、覚えていれば読めます。

そして不器用に関しては、とても不器用です。さらに不器用に関連して、発達性協調運動障害という新たな言葉を発見しました。

不器用だと漢字が書けないの?発達性協調運動障害とは

ボール

発達性協調運動障害とは、手と手、目と手、足と手などの個別の動きを一緒に行う運動が著しく困難な障害です。キャッチボールが苦手であったり、消しゴムを使うと紙が破れてしまったりと、日常生活での運動に困難が現れます。

発達性協調運動障害とは?ただ不器用なだけではない?症状、困りごと、相談先、家庭での対応まとめ /LITALICO発達ナビ

消しゴム、、、長男は小6になった今でも、消しゴムは苦手と自分で認識しています。紙破れます。電動消しゴムがいいよって勧めたくらい不器用です。

発達障害の長男が使った不器用でも使えるおすすめ文房具と使い方の工夫
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漢字が書けない学習障害の長男の例|実際にやってみた6つの漢字学習方法

早口言葉みたいだね。

2年生までは漢字、ギリギリ覚えられていました。一応、正しく書けてもいました。

3年生から一気に数が増えたり、似た感じが増えたこともあり、4年生からは冒頭の写真状態になりました。

ということで、試してみた方法は6つ。

  1. 習字
  2. 穴あき学習法
  3. 部首と作りを組み合わせる法
  4. 1回だけゆっくり書く法
  5. マインドマップ学習法
  6. テスト方式

あくまでも長男の結果ですので、他の子には効果の差があると思いますが、参考にしてみてください。

学習の補助としてワークもやりました。

就学前は点つなぎ、ほぼできませんでした。今はできるようになっています。

点つなぎは、空間把握にもつながるワークですが、字は点の集合体なので、点をつなげれば字は書けるようです。

習字

習字はゆっくり書くし、字の形全体をとらえて筆で書くから、字をきっちりと覚えられると思ってチャレンジしてみました。

期間は1か月間。

見本は私が書きました。習字で2~3回練習し、その後、鉛筆で紙に漢字を書く。それを繰り返しました。

鉛筆書き自体は、習字のすぐ後に書くので書けるのですが、テストの頃には忘れてました。習字が上手くなったくらいで、漢字を覚えると言う意味でいうと、効果は得られませんでした。

穴あき学習法・虫食い学習法

通級で3年近く勉強していたんですが、クイズとしては教えてもらいながら出来ていましたが、漢字を書くということには定着しませんでした。

部首と作りをパズルのように組み合わせる法

付箋に部首と作りを書いて、パズルのように組み合わせていく方法です。ちなみに虫食い学習法とかもそうですが、クイズっぽくなるとできちゃうところが不思議。

この方法でも問題なく漢字を正しく組み合わせることができます。やっぱり漢字の認識は出来てるってことなのかな、と思います。

こんなゲームで覚える方法もあります。

1回だけゆっくり書く法

回数を書いていくと、新種の漢字に変わっていくので、1回だけ、ゆっくり正しく書く方法。宿題で過去にやっていましたが、あまり効果はなかったです。

マインドマップ学習法

マインドマップ漢字学習

iPadのアプリで使えるマインドマップで、漢字について調べて印刷してノートに貼るというこの方法。

学習障害の子供を持つ親のセミナーで聞いて試してみたかったのですが、そもそも入力してこういう状態を印刷→ノートに貼るという工程が面倒だったみたいです。

なら書くわ、ってなりました・・・。

ちなみに図は私がサンプルで簡単に作ってみました。字を書く事に苦手さがある場合の代替手段なのですが、これも小6の長男には合いませんでした。

テスト方式

長男が自ら練習する時にやっている方法です。

漢字テストの問題だけを大量コピーして(30枚くらい)、自分でテストをやって、丸付けして、間違えたところだけを練習して、再度テストして、丸付けして・・・

  1. 問題を大量コピー(30枚くらい)
  2. テスト
  3. 自分で丸つけ
  4. 間違えたところのみを練習
  5. 再テスト
  6. 繰り返し

をひたすら繰り返すこと2時間くらい。

始め10点のテストも最後は80点以上になります。テストの前の日とかにやれば徐々に点数が上がっていって、最終的には合格するパターンです。

練習し始めは、先生が書いてくれた漢字を上からなぞっていました。

漢字練習用の漢字を書きうつす時点で間違っていることが多かったので、担任が鉛筆で薄く書いた字をコピーして、上からなぞって練習していました。家では私が書きました。

4年生の時の担任の先生が考えてくれたやり方で、合格するまで再テストをやり続けるという方式です。

なのでどんなに悪い点数でもいいから、その後、少しずつ覚えていけば良いということらしいです。そしてテストが終わると忘れていく。

アルジャーノンに花束を現象が起きるみたいです。

これからチャレンジしてみること(まだあきらめていないのか)

坂をボールを持ち上げる人

もう、代替手段を使って、iPadでいいんじゃないかって思うんです。世の中スマホの時代なんだから、何も鉛筆持ってノートに書くことにこだわらなくてもいいと思うんですけどね。

しかし長男は、かたくなに「書けるから」と言って使わない。

そして、学期目標には「漢字が書けるように頑張る」と書き、アルファベットの認識も怪しいのに「ローマ字を書けるようになる」とも書いてある。

自主勉なんて、テーマは何でもいいのに、毎日漢字の練習とローマ字の練習をしている。本当に切なすぎますが、学習障害の子はなんとかしようと、親子で一生懸命です。

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そんな訳で、あきらめかけていたけど中学を前にもう一度少しでもチャレンジしてみるかと考えているのが2つ。

ごろ合わせ方式

何かで見た記憶があって、漢字を細分化してごろ合わせのように覚えると言う方式。なんかうまい例が思い浮かばないから、これから調べて長男と一緒に考えてみようと思っています。

フラッシュカード方式

こういうのを作ってプラッシュカードにしたら覚えられるのかな。そして思い出せるのかな。と思っています。

まずはやってみないと→試しました!結果はこちら。

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振り返り|嘘でも冗談でも努力不足でもなく、漢字は本当に書けない

環境が整った部屋

漢字は読めれば書けなくてもいいよって長男には言っているのですが、学校時代はそうも簡単には割り切れないようです。

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iPadの使用を認めてもらうにしても、本人が書くと言っている以上、親の出る幕もなく。本人の意志に任せつつ、いつでも切り替えられるようにしておこうかなとも考えております。

また何か情報があれば、お知らせしたいと思います。

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