学校に行かないとどうなるの?不登校の子供の優先順位とは?

不登校

子供が不登校になると、親はどうしたらいいのかわからなくなるのではないでしょうか?勉強はどうすればいいの?学校にいかなくても大丈夫なの?不登校になった原因は何なの?

知りたいことがたくさんあって、でも子供は答えてくれなくて。

子供が不登校になったら、親は何をすればいいのでしょうか。何が正しい、というものはないと思いますが、私が考える不登校の子供の優先順位をおはなししていきたいと思います。

学校に行かないとどうなるの?

3人で街を歩く男の子たち

子供が不登校になると、親はいろんな不安にかられるでしょう。

  • 勉強はどうするの?
  • 進学や受験はできるの?
  • 将来はどうなっちゃうの?
  • 学校に行かないと子供はどうなるの?

さて、どうなるのでしょう?

私は、誰にもわからないことだと思います。なぜなら、「どうなるの?」と考えて不安になっているだけだから。

解決するための行動を起こして始めて、未来は作られると思うから。だから、考えているだけでは、未来がどうなるかはわかりません。

さらに言えば、学校に行かなくてもどうにもならないと思います。

敢えて言うのであれば、バランスの良い勉強に触れる機会がなくなり、友達や先生などとのコミュニケーションがなくなり、不登校にならなければできたはずの体験ができなくなるでしょう。

ただ、現状、子供が不登校になっているのであれば、どのみち今の時期に不登校になるのですから、不登校にならなければできたはずの体験、自体が架空の妄想なのかもしれません。

【体験談】学校に行かなくても生きていた次男|むしろ前向きに自分と向き合うようになった貴重な時間

参考までに次男の例を1つ挙げるとすれば、学校に行かなくてもどうにもなりませんでした。

学校に行かなかったからといって、次男がモーレツにバカになったかと言えば、むしろ逆な気もしますし、体力が落ちたかと言えばまったくそんなことはありませんでした。

1日2時間だけ学校に行く、というスタイルはずっと続けていたので、完全不登校ではないにしろ、学校に登校することが難しいということは変わりません。

一般的な不登校は少し違うスタイルですが、不登校であるが故に字を書かなくなり、2年生まではほぼ完璧に近かった漢字は、圧倒的に書けなくなりました。

しかし、たくさん笑うようになり、自己理解が深まり、自分に出来ることと出来ないことを把握し、何をやっていきたいのかを自問自答できた時間を過ごせました。

周りに流されていたことに気づき、マイノリティである次男の選択と行動をそのまま受け止めてくれる学校と友達に囲まれ、本当は友達とたくさん遊びたいし、過ごしたいし、学校にも行きたいことを再確認できました。

子供時代の選択肢は1つではない|生きるための選択をしていくこと

学校は、子供時代を過ごす1つの選択肢だと思っています。子供を学校に行かせることは親の義務かもしれませんが、方法は学校ではなくてもいいと思うのです。

当然ですが、子供が死なないことが最優先です。そう考えた時、学校に行くことで子供のメンタルが崩れていくのであれば、不登校は子供が生きる上で最善の策だと思います。

学校だけが全てじゃない。いろんな選択肢があって、自分が生きる道は自分で選べる。そうじゃなければ、知識も経験も少ない子供は、自分を追いつめるしかなくなってしまうのではないでしょうか。

不登校の子供の対応はどうすればいい?勉強よりも優先した方がいいことリスト

泣いている子供に差し伸べる手

子供が不登校になったら、なんで不登校になってしまったのか、とても気になりますよね。できれば子供から不登校になった原因や理由をちゃんと教えてもらって、親にできることを対処したい。

親ならば誰もがそう思うでしょうし、先生も同じように原因や理由を追及することを優先するでしょう。

しかしここで、落ち着いて考えてみましょう。

子供が不登校になるということは、子供は何かしらのサインを出していると考えられます。もちろん、そのサインの原因や理由を知り、対処をすればいいことは確かなのですが、不登校になるまで子供は我慢してきていると思うのです。

不登校になった理由や原因を知りたいのは、親や先生などの大人だけ。もしかしたら、子供もまだ、うまく不登校になった理由も原因もよくわかっていないかもしれません。

まずは子供が不登校になった。その現実を受け止めて、親として大人として何ができるのかを考えていきましょう。

学校を休ませる

既に不登校になっていると思うので、学校を休ませるのは当たり前だと思うでしょうが、親は明日からでも学校に行って欲しいと思っていると思います。

そして、学校の先生も明日からでも学校に来てほしいと思っているのではないでしょうか。

だからこそ、本当の意味で学校を休ませることが第一優先だと思います。

学校に行けなくなっている子供に、学校を休むことを進めること。学校を休んで、何か大切なことに気づく必要があるのだと思うのです。

学校に行かない子供を責めない・否定しない

学校を休ませたとしても、学校に行かない子供を責めたり否定しないこと。

不登校になっているんだから、当たり前、と思うかもしれませんが、意外と難しいことです。

心のどこかでは、なんでうちの子は学校に行かないんだろう、友達はみんな学校に行っているのに、なんで・・・と考えてしまう気持ちもわかるのですが、そう思ってしまう親の気持ちは子供に伝わります。

不登校の子供はきっと、自分で自分を責めているかもしれません。学校に行かない自分を客観的に受け入れられるようになるには、時間がかかることです。

それを、親が良しとしてくれない場合、子供は自分を否定されていると考えるしか道がなくなります。学校に行かない自分は、ダメな子なんだ。そんな風に思ってしまう可能性も考えられますね。

だからこそ、親の強い意志が必要になります。子供が学校に行かないのは、誰のせいでもないと、子供を責めたり否定しないように、強い意識を持ちましょう。

親も自分を責めない・これまでの育て方を否定しない

同じように、親も自分を責めないようにしましょう。まして、これまでの育て方が悪かったと思う必要もないと思います。

おそらく、これまでの育て方は関係ないと思います。

子供が不登校になったのは、現在であって、これまでの育て方が悪かったから子供が不登校になったのではないと思うのです。

もし、親の育て方や環境が悪くて子供が不登校になるのであれば、すでに何かしらの事例があるはずです。

しかし、これまでの不登校になった子供の環境は、みな同じではありません。中でも、環境も良く、親も理解があり、子供の成績もよく、学校に何か不満があるようには見えない子供であっても、不登校になっている事例はあると本で読みました。

まずは親も自分を責めないこと。

なぜなら、親が過去を責めたとしても、自分自信を責めたとしても、子供の不登校がどうにかなるわけではないからです。

それは、過ぎ去った過去だから。

子供が不登校になっているのは現実です。

だから、今やるべきは現実のこと。そして今日明日のことです。

生きる基本|食べて・寝る

では、今日・明日にやった方がいいこととは、一体何なのでしょうか?

それは、ご飯を食べて、睡眠時間をきっちりと取って寝る事だと思います。

これから、不登校の子供とのことを考えるにしても、何か対策を取るにしても、頭が働かない状態ではいい案が出るとは思えません。

考えること、特に深く考えることは脳を使いますので、エネルギーが必要です。そして、正しい判断ができるだけの脳の思考回路が必要です。

頭がいいとか、IQが高いとか、そういうことではなく、今現時点で親子がベストだと思えることを、話し合えることが大切だと思います。

いちいちイライラせず、冷静に、論理的に考えられるようにするためには、脳の栄養源でもあるブドウ糖がキチンと足りていること(砂糖の取り過ぎにならないように)、頭が回転するようにキチンと休めておくこと。

さらには運動なんかもして、精神的にも体的にも血液循環的にも回っている状態が望ましいでしょう。

子供が不登校になったことの原因究明を急がず、折を見て良きタイミングで話しができるように、親は体調を整えておくこと。そして、まずは子供を休ませてあげること。

心にも時間にも余裕があって始めて、落ち着いて先のことを考えられるようになると思います。

不登校になった子供の過ごし方と親の対処法

2人の子供の影

では次に、不登校になった子供がどのように毎日を過ごしていくのか、そして親はどのように対処していけばいいのかをおはなししていきます。

あくまでも私の考え方です。

不登校になった理由を子供に直接聞かない

意外に思われるかもしれませんが、不登校になった理由は、初期の頃は子供に直接聞かない方がいいと思います。

親の忍耐力が問われるところだと思うのですが、子供が話し始めるまで、待った方がいいような気がするのです。

きっと、子供は子供で学校に行かない罪悪感と闘っているかもしれませんし、不登校になった理由を少しずつ身に染みて感じているかもしれません。

子供の考えを整理するためにも、親から理由を聞かない方が、子供は邪魔されずに整理できるような気がするのです。

子供から話してくれる日を待ってもいいのかもしれない説

そのうち、言葉の端々に不登校になった理由を話し始めるかもしれませんし、全く話さないかもしれません。

根ほり葉ほり親が聞いてしまうと、心の整理がつかない状態の子供は、理由をしっかりと自分で把握する前に心を閉ざしてしまう可能性もあると思うのです。

なぜなら、不登校になったキズが開くと痛いから。辛い思いを思い出してしまうから。嫌な思いでいっぱいになってしまうから。

子供が不登校になった理由と向き合えないうちは、親が何を言っても子供も動かないでしょう。むしろ、動けないでしょう。

だから子供に不登校になった理由を聞くのではなく、待った方がいいと思うのです。

不登校になった理由を先生にも聞かない

問題は先生です。

先生も子供が不登校になった理由を知りたくて仕方がないと思うのです。しかし、先生に不登校になった理由を聞いたとしても、それは先生の憶測にすぎない。

不登校になっているのは先生ではなく子供です。理由は子供にしかわからない。

だから、先生にも聞かない方がいいと思います。

親と先生が憶測で子供の不登校の理由を探ったところで、憶測と妄想が独り歩きするだけ。予想を立てることはできても、本当の理由と違っていれば、意味がありません。

裏で大人がつるむのではなく、直接子供を見ましょう。予想や妄想ではなく、現実の子供を見ましょう。

子供が生きていることが優先であることを知る

子供が不登校になると、親も先生も子供が不登校になってしまった理由や原因が気になって仕方がないのでしょうが、まずは子供が生きていることが優先であることを思い出しましょう。

死んでしまっては不登校も何も意味をなさなくなります。

子供が生きているからこその不登校。学校に登校することで、子供の命を落としてしまうことのないよう、生きていることを優先して考えていくように、意識をしましょう。

子供の将来と直近の未来を心配しない

子供が生きていることに目を向けることができるようになったら、次は子供の将来と近い未来の心配をやめていきましょう。

勉強させない

子供が不登校になると、不登校の理由の次に気になることが、勉強のこと。

  • 勉強はどうするんだろう?
  • 学校にいかないとどうなってしまうんだろう?

そんなことを考えるでしょう。

そして、学校に行かない子供に、「勉強はどうするの?」「このままじゃ進学できないじゃない」「将来仕事に付けなかったらどうするの?」と「どうするの攻撃」をしてしまいます。

正直、学校で勉強している認知能力的な物は、生きるために必要なスキルから覚えていく事も可能です。今の時代、インターネットでも本でも覚えるだけの勉強ならいくらでもできる。

家庭教師でも塾でも動画でも、便利な物を全て使えば勉強は可能です。

ただ、人間が生きていくのに本当に大事なことって、テストの点なの?進学することなの?と思うのです。

今、子供は不登校になっている。

学校に行って勉強すること、友達や先生と過ごすことを拒否してまでも、守りたい自分の何かがあるわけです。

親ならば、先生などの大人であれば、そんな子供の本心をわかってあげる方が先だと思います。

進学など将来の不安をあおらない

子供の将来がどうなるのかは、今、不登校になっているという子供の現状に大人がどれだけ向き合えるかだと思います。

不登校になっている現実をすっとばして、進学だ、就職だ、将来だ、と言われても現実が解決しない時点で先のことは考えられるはずがないのです。

親の思いも先生の思いも大人の思いもあるでしょうが、それはあくまでも大人の思いであって、子供の思いではありませんよね。

子供の将来を心配してもいいですが、子供に大人の思いを押し付けないように気をつけましょう。子供がやるべきことは、大人の思いを叶えることではありませんから。

進学も勉強も、親である自分の心配であることに気づくこと

ここまでおはなししてきて、何度か念を押していることは、親や先生などの大人の思いを、子供に押し付けないようにしましょう、ということです。

子供が不登校になった。

不登校になったのは=子供ですね。親ではありません。理由も原因もあるとは思いますが、まずはこの現実をしっかりと理解することから、不登校の親の対処は始まると思います。

不登校になった理由も原因も、すべて子供のことです。親に起きていることではない、ということをしっかりと分けて考えていきましょう。

子供の思いと親の思い。

別の人間のものであることは、ある程度意識しないと分けられないものです。自分の思いを子供にかぶせようとしていないか、改めて考えてみることをおすすめします。

親も精神的にスキルアップする時がきているということ

子供が生まれてから今まで、親は子供を死なせずに育ててきました。かわいいだけでは済まされない子供の育児。大変だったいろんな思い。なんとか切り抜けて今日まできたわけです。

子供が不登校になるかもしれない。

その可能性がゼロであることはないにしても、本当に不登校になってしまうことを予想していた親は少ないと思います。

私のように、発達障害の子育てをしていると不登校になることはある程度現実になっても大丈夫なように心の準備をしておきますが、心の準備をしていなかった親にとっては衝撃的な出来事でしょう。

さて、親の人生、子供の人生において、子供の不登校は今現実に起きていること。逃れようのない事実です。

後戻りしたくても、タイムマシンがない現代では過去に戻ることはできませんよね。

子供と一緒に今の現状を乗り越える覚悟をする

なんで?どうして?うちの子が不登校になるなんて信じられない!と思ったとしても、現実、子供は不登校になっています。

ここから、親や先生である大人が、子供の不登校にどう向き合い、どう対処していくのか、これが一番重要なことだと思います。

子供にとっても親にとっても、不登校は人生における1つの壁となっているでしょう。目の前に現れた壁をどう乗り越えるのか。親としてのスキルが試されるわけですね。

もしここで、不登校になった子供を責め、学校を責め、過去の育て方が悪いと自分を責めたとしたら、子供は「人生における壁が現れたら人を責めればいい」という体験をしてしまいます。

もし、子供が人生における壁にぶつかっているとしたら、親はどうアドバイスするでしょうか?誰が悪いの?誰のせいなの?と人を責める方法を子供に勧めるのでしょうか?

おそらく、大半の親はを責めるのではなく、向き合って乗り越えられる方法を考えた方がいい、というアドバイスをするのではないでしょうか。

生きるスキルを教えられるチャンス

ならば、今起きている子供の不登校という壁を、親はどう乗り越えるのか。まさにお手本を見せるチャンスです。

そして、親としてのスキルアップのチャンスが目の前に来ています。

転ばぬ先の杖を出すだけの過干渉の親ではなく、子供の障害に一緒に立ち向かえる大人がいれば、子供はテストの点では測れない程の生き抜く術を身に付けるでしょう。

「不登校」

それは、親にとって先生にとって、望んでいなかったことかもしれませんが、大人だからこそわかることや切り抜けていける術を考えられると私は思っています。

子供と一緒に立ち向かう。一緒に考えることで、望む方向へ進んでいけると思っています。

振り返り|子供が不登校になっている様子をそのまま受け入れることがスタート

悩む女性

親や先生などの大人が、子供の不登校を受け入れられない気持ちはとてもわかります。子供が不登校になると、自分が今まで良しとしてやってきたことが否定されるような気がするのですよね。

しかし、そこは大人ですから。自分が否定されているかどうかは関係なく、子供が安心して安全に暮らせるような環境を作ることを優先に、大人にできることからやればいいと思うのです。

どうしても勉強や学校への復学に思いが行ってしまいますが、現実に起こっていることを冷静に見極められなければいつまでたっても土台が固まらず、子供の心も安定しないと思います。

子供にとっての学校や、子供の人生にとって最善の方法は何なのか。

学校以外にも方法があるのではないか、など、子供にとってのベストを望むのが本来の姿だと思います。学校にこだわる必要はない。学校だけが全てではない。

「生きること」が何よりも最優先にされることであれば、学校や勉強は二の次三の次でいいと思うのです。

そうやって、本当に必要なものから考えていけば、子供に余計な負荷をかけることなく、今できることが見えてくるはずです。

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