不登校の子供が復学するタイミングは?社会に出られる2つのスキル

不登校

子供が不登校になってしまったらどうなってしまうのか?学校には戻れるのか?親は子供のことで、いろんな心配をするでしょう。

なんで不登校になったのか、学校に行かないで本当にいいのか、明日にでも子供が学校に行くことを、つい考えてしまいがちです。

忘れてはいけないことは、学校に行っても行かなくても、子供が死なずに生きていること。まずはこれが大前提でしょう。

もしかしたら不登校という選択をした子供は、自分の命の危機を感じたから、不登校になったのかもしれません。

焦って早く復学を促すよりも、子供に最適なタイミングで復学を促した方が不登校を繰り返さないと思うのです。

学校に行かないという選択をした不登校の子供が正しい理由

まず、子供が不登校という選択をしたことを責めないように意識しましょう。そして無理に理由を聞こうとしないようにしましょう。

おそらく、今の子供にとって、ある程度の期間悩んだ結果が不登校という選択だと思います。子供なりになんとか無理した結果が不登校という選択になったのだと考えられると思うのです。

ですから、不登校という選択を取った子供は、決して弱いわけじゃないし、社会不適合者でもないわけです。

親を含めた大人は「不登校」を選択した子供にネガティブなレッテルを貼ろうとしますが、そうではないのではないか?ということをお話ししていきます。

学校に行くことでメンタルがやられて命の危険を感じていたということ

もし、学校に行くことで子供のメンタルがどんどんやられてしまい、最終的に自殺してしまったら。学校になんて行かせるんじゃなかった、と後悔しますよね。

もし、学校に行くことで子供がいじめられていて、結果として傷害事件に巻き込まれてしまったら、学校を休ませれば良かった、と後悔しますよね。

まず始めにお話ししたいことは、ここのところです。

現時点でお子さんは生きていらっしゃるでしょうから、最悪の想定を横に置いて、学校に復学することを考えてしまうのかもしれませんが、もしかしたら、お子さんは学校に行ったら自分の命がヤバイのかも、と感じて不登校になったのかもしれません。

メンタルが病んでいくと命の危険がある

大人の方はご存知だと思いますが、メンタルが病むと心の病に発展し、最悪命を落としてしまう可能性があります。

または、日常生活が送れない程、重症になってしまう場合がありますよね。

これは大人だけの話ではなく、子供にもある話だと思います。むしろ、子供の方が危険だと私は思っています。

なぜなら、経験が少ないからです。知識も少ないし、情報収集能力も少ない。データベースが少ないのが子供ですから、当然リンクも少ない。

だから、今、自分に起きていることが自分の全てだ、というように、起こり得るいろんなことを直結して考えやすいと思うのです。

今いるコミュニティしか存在しないと思い込んでいる子供

大人であれば、今生活している環境が劣悪であれば、違う場所で暮らせることを知っています。

環境の悪い会社がイヤになったら、自分に合う会社に転職することもできますし、住宅環境が恵まれていなければ別の場所への引っ越しを考えますよね。

しかし、子供は今いる環境しか知らないですし、親の仕事の都合でもない限り、転校や引っ越しという選択肢があることを知りません。

ですので一日の大半を過ごす学校の環境が、子供にとっては避けられない日常になりやすいのでは?と考えられます。

命の確保ができる方法を選択した不登校の子供

環境を変えるという大胆な方法を知らない子供は、今いる環境では、これ以上自分は生きていけないかもしれない、という不安を抱き続け、限界まできたときにもう学校に行けないという不登校の選択をするのでしょう。

ある意味、これ以上メンタルへ悪影響を及ぼさないよう、自分の命が確保できる選択をしたとも考えられます。

学校に行くこと→メンタルが病む→命の危険がある→不登校という選択

命の危険があるのなら、不登校という選択をした子供は正しい選択をしたわけです。

だから、安易に子供を責めたり理由を聞かないようにした方が良く、先に子供の体と脳を休ませ、メンタルが安定できる日常を過ごさせてあげることが先決だと私は考えています。

【解決案】学校に行ってもメンタルが病まないようになれば復学できる

親が気になる復学ですが、学校に行くとメンタルが病むことが原因で、不登校という選択になってしまうということならば、学校に行ってもメンタルが病まなければいいわけです。

親や先生が原因となることを取り除いてあげているうちは、子供のメンタルは強くならないでしょう。かと言って放任することも望ましくはないですね。

不登校の子供は日中をどう過ごせばいいの?社会に出られる2つのスキルとは?

空手

では復学するために、学校に行ってもメンタルが病まないようなスキルは、一体どうすれば身に付くのでしょうか?

人生の目的でもある「死なずに生きる」ということをベースに考えてみましょう。

食べていくためのスキルを身に付ける

まずは学校に行く理由から考えてみます。

本来、学校は、子供が将来生きていけるためのスキルを身に付けるために行くところです。生活や仕事に必要なスキルが、家庭と学校で身に付くはず。

そして義務教育が終わる中学卒業の時点で、最低限の生きるスキルは身に付けられている「はず」です。

ということは、学校に行っても行かなくても、登校しても不登校になったとしても、生きるための「食べていく」スキルが身に付けられればいい、ということになりますね。

知識の習得・過去の情報共有

教科書や本など、これまで人間が乗り越えてきた生きるスキルがたくさんありますね。教科書は年齢に応じて段階的に知識を習得するように作られていますし、絵本や図鑑、物語などの本からは、人間が見つけてきたたくさんの情報を共有することができます。

危ないこと、食べたら死ぬもの、災害の知識、戦争の歴史、欲に負けた人間の結果など、わかりやすい文章で残されています。

情報はほぼ無限にありますので、いくらでも知識を習得することは可能です。知るということで不安が安心に変わりますし、わからないことを知る過程は、物事を論理的に考えられるようになるので、より生きるスキルにつながるでしょう。

生活に必要な家事や金銭感覚、物を作りだす、修理をするというスキル

料理や掃除洗濯、お金の使い道ややりくりは勉強だけではなく、実際に行動することで調整しながら身に付けるスキルです。

また物を作りだすこと、料理や棚、衣服など生活に必要な物を作りだすスキル、そしてそれを直すスキルも必要です。

電気が切れたらどうやって取り替えるのか、窓ガラスが割れたらどう処理するのか、ケガをした時の消毒の方法や壊れた自転車の直し方など。

専門家の人を頼んでもいいのですが、自分でできた方がスキルが付きますよね。専門家が1週間後にしかこれなくても自分でできれば問題ないですし、自分にスキルがあれば他の人を助けることも可能です。

役に立つ場所が増えるということは、自分のスキルを対価に変えることができますので、生きるスキルに直接つながっていきますよね。

メンタルがやられないスキルを身に付ける

本題に入りますが、学校に行くことでメンタルが病んでしまうなら、学校に行ってもメンタルが病まないスキルを身に付ければいい。

そこを目指すために何をすればいいのかというお話しをしていきます。

自己防衛スキルを身に付ける

単刀直入に、まずは自分の自己防衛技術を身につけましょう。空手や柔道・剣道などの武道は、メンタルを強くするとも言われていますが、何よりも自分の身を守れるスキルを身に付けられることにメリットがあります。

いざ、自分の身の危険を感じた時、体が反射的に戦えるだけの武力を持っていれば、相手に立ち向かうことができるでしょう。

実際、そこまで強くなくても、最低限自分の身を守れるというスキル、相手に向かっていくことができるだけのスキルを持ちましょう。

親が教えられないのであれば、習い事で身に付けるといいでしょう。このような経験が自信となり、学校でやられたらやり返す、やられっぱなしにならない、簡単には屈しないメンタルを持てると思います。

心理学を勉強する

「心理学」というと難しいイメージがあるかもしれませんが、学校に行くということはたくさんの人と触れ合うということ。

先生もクラスメイトもみんな人間です。

ですから、人間の心理がわかれば、どう対応して対処すればいいのかがわかる、ということです。

小学校低学年の子供には理解が難しいかもしれませんが、子供向けのワークブックタイプの本もありますので、うまく活用して、少しずつスキルを身に付けていきましょう。

「だいじょうぶ自分でできる」シリーズは、ストーリ形式になっているワークブックで、子供用に書かれている本です。

やさしい表現で書かれていますが、割と本質にせまるような問いかけもあり、お話しと一緒に考えを改めたり、書きこんでみて気づくようなしかけになっています。

また、YouTubeなどでもイラストなどでわかりやすく解説している動画もありますので、親子で一緒に見てみるといいでしょう。

親は不登校になった子供の心理や理解に、子供は自分の心理や他人の行動の理解に使えます。正直、心理学を勉強すると、社会にでることは怖くなくなります。

そして、自分を知ることができるので、自己肯定感にもつながります。これまで学校で感じていたいろんな矛盾に対して、そういうことか、と理解につながることもあるでしょう。

学校時代よりも、むしろ働き始めてから必ず役に立つのが心理学だと思います。円滑なコミュニケーションを含め、自分の人生の見え方まで変わってくる最強のツールではないでしょうか。

振り返り|身を守るスキルを身に付けたときが復学するベストなタイミング

腕相撲をする子供

命の危険を感じた子供が、身を守るために不登校という選択を取ったこと、その選択に対してこれからできるスキルの身に付け方をお話ししました。

心理学を勉強し、武力を身に付けたら、もう何もこわくないと思います。この2つが身に付いたときが復学するベストなタイミングです。

何よりも、自分が不安に思っていたこと、命が危険だと思ったことに「対処」という盾を持つことで、安心して社会に出られるようになるでしょう。

解決策を知っているということは、何よりも協力な武器になります。そして、1つの解決策からさまざまなリンクが生まれ、子供が自分1人で解決策を考え、行動し対処していくことができれば、もはや不登校であることはどうでもいいこととなります。

学校に行こうが行かなかろうが、子供が死なずに生きていければそれでいい。

学校に復学するタイミングは、人それぞれ違います。必要な時期に必要なスキルを身に付けていくことで、現状に柔軟に対応できるようになっていくでしょう。

ある意味、この柔軟に対応していけることが最大の生きるスキルにつながると私は考えています。親や先生を含めた大人は、登校することや内申点やテストの点ではなく、子供の身に付けられる生きるスキルを最優先に、考えていく必要があると思います。

コメント