HSCの子供が不登校になる理由がわかった気がした話【雑談】

HSC

こんにちは!今年の夏に読んだ本(学校へ行く意味・休む意味: 不登校ってなんだろう? )でHSCの子供が不登校になる理由がわかった気がした花緒です。子供の頃から 学校って何なんだろうという類の疑問を持っていた私ですが、考えていたことが全部つながった感じがしました。

不登校がいい悪いという話ではありません。今回はHSCの子供と不登校について私が考えたことをお話ししたいと思います。完全に雑談です。

敏感気質のHSCの子供が不登校になる理由を考えてみた

気の根元で横になっている女の子

HSCの子供は昔からいた不登校タイプの1つらしい

学校ができた当初は、そもそも学校に行かない子供はいたそうです。

漁師の家の子とか、農家の家の子とか、稼業をそのまま継ぐことがわかっている跡取りの子供ですね。親が学校に行く必要はないといって、行かなかったみたいです。

昭和20年代生まれくらいまでの子供(私の母親世代なのですが)にはやっぱりそういう子はいたそうで、学校に行く時間があったら、家の仕事を手伝っていたようなのです。わかる気がしますけどね。

それとは別で、昔から何が理由かはわからないけど、学校に来なかった子供がいたようで、それが敏感気質の子供だったようなんです。と、本で読みました。

人それぞれなので、一概にこういう理由で不登校になるのでは?ということはないと思いますが、HSCの子供って不登校になっても分かる気がするのです。

私が考えていることなので、科学的根拠はありませんが、1人の不登校児の親がいろいろ考えてみた話として聞いていただければと思います。

いろいろなことに気づき過ぎてしまう過敏な神経経路

子供によって、人によって差や違いはあると思いますが、私は神経がつながり過ぎているのかなと思っています。

神経がちゃんとつながっていて、さらに人よりの多くしっかりとつながっているのかもしれませんね。それは決して悪いことではないと思うのです。

例えば、普通と呼ばれる人達の神経が50個つながっているとして、HSCやHSPの人達が80個くらいつながっているとしたら、30個分多くつながっている人達は気づくことも神経回路もその分多くなりますよね。

学校の教室に座っているだけでも、この30個分の神経が読み取る情報の差は、時間と共に倍々ゲームになっていきます。

同じ年齢の子供が耐えられるストレスの容量が同じだと考えると、HSCの子供の方が先に満タンになってしまうのは簡単に想像できますね。

ここで子供が訴えるわけです。

なんか疲れたとか、頭が痛いとか、耳が聞こえにくいとか、学校に行きたくないとか、お腹が痛いとか、胸が痛いとか。

この体からのサインを我慢すると、

  • 何かわからないけどキツイ気持ちをわかってもらえない葛藤
  • 辛い環境で過ごさなければいけないストレス
  • 抜け出す対策を思いつけず逃げ場がなくなって耐えるしかないと思いこむ

こうやって、自分にケリをつけなければいけなくなりますね。

自分にケリをつけた分、身体の悲鳴として体調不良を訴え、それでも聞き入れてもらえなければ、自分の心を守るために学校に行かない選択を取ることも、自然なことなのかなと思います。

敏感すぎるゆえにHSCの子供が気づいてしまうクラス内のさまざまなこと

  • 人の気持ちと行動
  • クラスや友達の空気感
  • 人の感情の流れ
  • さまざまな矛盾
  • クラスないの正しいこと・間違っていると思うこと

この辺りは黙っていても気づいてしまうでしょう。個人差はあるにしろ、私や次男はこの辺は普通にかなり気になります。

平和主義という言葉では片付かないほど、空気が悪くなることを敏感に察知します。

「気が付く」ということは、神経がつながっていること。

つながっている神経が使われている、ということになりますよね。

気になることが多ければ多い程、使う神経はフルで働き続けることになります。さらには学校にいる間中、それらの神経が使われ続ければ、脳が普通以上に疲れてしまうことはなんとなく想像できます。

次男は、人の痛みや苦しみはが、自分の中に入り込んできてゲージいっぱいにたまって溢れると、次は心が握られるように苦しくなってきて、もう無理だと思ってしまう。

という小3とは思えない表現力を発揮して、で自分の感覚を教えてくれました。作家になれるかも。

HSCの子供が学校生活を過ごすとスイッチが入ってしまう神経経路

次男が不登校になったので(結局2時間登校を続けていますが)、不登校については本を読んだり情報を集めたりいろいろ考えたりしています。

私もHSPの傾向が結構強くて、転職すると熱を出すし、1か所の会社に居続けると、人間関係や職場のいろんな矛盾に耐え切れずに、派遣社員という形で仕事をしていましたが、学校にはとりあえず通っていたんですよ。

次男と私。何が違うのかなって思っていまして。

さらにいうと、クラスに何人かはHSCの子供がいるとされていて、実際にいると感じるのですが、不登校にならないのはなぜかなって思っていて。

何が違うんだろう、と私自身、素朴な疑問を抱いているわけです。

HSCの子供の神経回路の例

いろんなことに気づくHSCの子供が、その一瞬で気になってしまうことにはどんなことがあるのかを考えてみました(私の例)

  • 自分がやるべきこと(授業への参加、休み時間や友達付き合いなど)
  • 環境要因(気温・湿度・音・窓や廊下の外・壁の掲示物や人が持っているものなど)
  • 人の感情(動作・目線や表情・しぐさなど)
  • クラスの空気感・人間関係の空気感
  • 現存しているさまざまな矛盾点(教科書の内容・先生の話・見えるもの聞こえるものとの矛盾など)

人の感情などは、目に見える範囲、音で聞こえる範囲、察する範囲の人数分、情報が入ってきます。

こうやって感がると、割と情報が多いですよね。

ちなみに自閉傾向がある長男は、自分と矛盾点以外の神経がうっすらしかONにならないので、自然に感じ取る環境要因のストレスは少ないと思っています。

だから集中できるし没頭しやすいのかなと。研究者向きですね。

ということは、学校でやるべき勉強や自分の作業、子供との関わり以外の要素がなくなれば、HSCであっても学校ストレスは大幅に減るんじゃないかな、と考えられますよね。

そうは言っても、脳の神経なので、スイッチをON・OFFにできるような簡単なことではないことはわかっていますが。

敏感気質のHSCの子供に「気にしなければいいのに」は助言にならない

「気になるなら、気にしなければいいじゃない」と人によく言われます。

アドバイスはとてもうれしいのですが、「あのー・・・、そうじゃなくて・・・」とわかってもらえない思いでいっぱいになります。

それこそ、神経をつながらなくするような薬でも飲まない限り、それは難しい。

気にしないを実現するには、次の5つが思いつきます。

  1. 人がいない環境で過ごす
  2. 自分が気づく疑問に自分で考え処理できる脳内回路を持つ
  3. 周りを気にしなくてもいいような没頭状態に入る
  4. 興味がある別の物や人に注意を向ける
  5. 何も見ない・聞こえない状態にする
  6. 寝る(シャットダウン状態)

こうすれば、ストレスでメンタルを病むことなく学校に行けると思うのですが、果たしてこれで学校生活は送れるでしょうか。

たくさんの人がいて、たくさんの人が一気に動いて喋っているのに、気にしないことは難しい。だから気にしなければいいのには実質子供には難しいと思うのです。

次男の場合は、イヤーマフをして音の量を半分くらいにして、2時間で帰ってしまうことで、情報過多からくる身体の疲労とメンタルの疲労を防いでいます。

成長や発達と共に、2の自分が気づく疑問に自分で考え処理できる脳内回路を持つことができるようになれば、ある程度学校でも過ごしていけると思います。

実際、私は自分の中でケリを付けて学校生活を過ごしていました。大人に話しても、気にしなければいいじゃないで終わるから、解決にならなかったのです。

自分の過去を含め、このようなことから、HSCの子供が不登校になる理由がなんとなくですがわかってきた気がしたのです。

身体に不調がでている場合は病院へいきましょう

子供の中には、誰にも言えずに身体に不調がでてしまうことがあります。

肩こりや耳鳴り、息苦しさ(胸が痛いとか)、不眠、泣く、大声を出す、チック、食欲不振や食べ物が飲み込めなくなるなど、身体の機能的なことに支障が見られる場合は、病院へ相談にいきましょう。

  • 肩こり→整形外科
  • 見えにくい→眼科
  • 耳鳴り・聞こえない→耳鼻科
  • 息苦しい・食欲不振・飲み込めない→小児科
  • 不眠・泣く・大声を出す・チック→児童精神科(空いてなければ小児科へ相談)

どこかの病院に行けば、そこから関連している病院を紹介してくれます。まだまだ成長している段階なので、気が付きすぎることで体調を崩して成長に影響がでないようにしたいですね。

今回の参考本|HSCと不登校についていろいろ考えたきっかけになった本

子供のころからの学校に関するさまざまな疑問が一気につながったきっかけになった本を紹介します。

子供が不登校だから読むのではなく、親であれば学校というものの在り方や教育の在り方について、勉強してみるのもいいと思います。

やっぱり、自分の取り巻きだけで得られる情報には限りがありますし、ネットの情報も拡散しすぎていて、取捨選択に時間がかかってしまいますよね。

手軽な分、関連する疑問をイチイチ調べる手間と、信憑性のある情報を探す時間が必要になります。

その点、本は1人の著者との向き合いですからね。関連する疑問も大体の本は網羅されていますし。

1人ずつのお話しを聞いてみて、自分はどう考えるのかを、こちらのペースで考えることができる。本の利点です。

本の場合は、時間の経過と共に新しい文献や実験などの結果、統計などが出ますから、最新のデータを元に考えた方がいい場合と、昔の本から学べることを分けて読むことをおすすめします。

学校へ行く意味・休む意味~不登校って何だろう?~| 滝川 一廣

今回のテーマについて考えるきっかけになった本はこちら。

不登校がいい悪いっていう話ではなく、学校が始まった歴史や、時代の流れと共にある学校の姿や子供の登校などを統計とともに客観的に解説してくれています。

それなりに厚さのある本ですので、すぐ読めるタイプの本ではないですが、何といっても読みやすい。そしてわかりやすいです。

全くもって難しい表現が使われていない上に、順序立てて話が進むので(大抵の本はそうなってますが)1回読んだだけてわかりました。

さらに著者の方がとても包容力があるのでしょう。読んでいるこちらが、著者の方に包まれるような温かく見守られているような感じになります。

そして、年配の方の考え方の立ち位置や、若者たちの立ち位置などを客観的に解説してくれているので、なぜ、現状の学校がこんな感じなのか、という疑問を持っていた私はすんなりと「あ、そうか」となりました。

学力テストでは測れない非認知能力が子どもを伸ばす|中山芳一

不登校の話題には触れていませんが、子供の発達と言う面で私の疑問がつながるきっかけになった本。

脳の発達や年齢による発達について詳しく書かれています。これからはAIなどが関係するSTEAM教育時代。

認知できる能力だけではやっていけない時代がくるようですね。

直接不登校に触れている話ではないのですが、まわりまわって関連する話、さらには子育てをしている親が気づいた方がいい話がたくさんあります。

史上最強図解よくわかる発達心理学|林 洋一

子育てをするなら発達心理学を読むといいと思います。この本は初心者向けでわかりやすいのでおすすめです。発達心理学には子育てのヒントがたくさん載っています。

子育ての悩みがある場合は一度読んでみるといいと思いますよ。

振り返り|【雑談】HSCの子供たちに親は・大人は何ができるのか

タンポポの綿毛を飛ばしている女の子

やっぱり安心できる居場所になってあげることなのでしょうか?

HSCであろうとHSPであろうと発達障害であろうと健常者と呼ばれる人であろうと、同じ人間であることは変わりません。

今はまだ、いろいろと分けて考えた方が理解しやすくわかりやすいのでしょう。

障害、特性、気質などいろいろと分けていますが、だからといってデメリットに感じることはないと思います。

そして、HSCの敏感気質があって学校に行けないからダメだとも思わないし、だからといって完全に学校に行かなくてもいいんじゃないか、というわけでもないと思います。

ただ、生きる場所が学校しかないわけではないので、学校だけにこだわらず、学校に行く行かないだけで判断しないようにすることが大人や親の役目なのかなと思っています。

私を含め、不登校の子供を抱える親たちは、今日も答えのない迷いや不安を抱えていると思います。

でも、親や大人にできることは、子供をよく見て、子供の声を聞いて、いろんなサインから本当は何を言いたいのかを理解しようとすることなんじゃないかな、と思います。

細かく言えばいろいろあるとは思うけど、大雑把にまとめるとそんな感じでしょうか。

子育ての悩みは尽きないものですね。

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